洗肝明目湯 ( せんかんめいもくとう )

2023/02/10

漢方薬 洗肝明目湯 ( せんかんめいもくとう ) に関する情報や注意などをまとめています。

洗肝明目湯 ( せんかんめいもくとう )

洗肝明目湯 ( せんかんめいもくとう )は、急性の目の炎症から慢性化した目の乾燥までに用いることができる漢方薬です。頭部の熱証による目の充血・腫れ・疼痛を目標に、目の急性炎症から慢性化した目の乾燥に至るまで用いることができる
漢方の飲む目薬である。

中国の古い医学書である『万病回春』には、洗肝明目湯の処方について、「一切の風熱、赤腫、疼痛するを治す」というように記されています。これは、熱によって目に炎症が起こり、赤く腫れて痛む場合に良い、ということです。まぶたが赤く腫れ、痛みが強いという症状から、角膜・結膜の急性の炎症に適用できます。

現代人には、異物や感染によるトラブルのほかにも、ストレスや食事などの要因によるものや目の酷使による眼病が増えています。特に、パソコンやスマートフォンなど普及が著しく、目の乾燥(ドライアイ)を起こす人が増えているのが現状です。目が乾燥すると、潤いがなくなり、炎症が起こりやすくなって、目の疲れのほか、充血や痛みのもとにもなります。

また、コンタクトレンズを使用する人が増加していますが、使い方を誤ったりして、目に負担をかけてしまうケースも増えています。

こうした目の乾燥や充血などのトラブルの時に使えるのが、洗肝明目湯です。腫れや痛みのような強い炎症でない場合でも、目の乾燥やそれに伴う痛みなどの症状が日常的にあるドライアイにも効果的な目の漢方薬です。

 

洗肝明目湯は、アトピー性皮膚炎や女性の血の道症などに用いられる温清飲(うんせいいん)という処方がベースとなっていて、当帰(トウキ)、川芎(センキュウ)、芍薬(シャクヤク)、地黄(ジオウ)、黄芩(オウゴン)、山梔子(サンシシ)、連翹(レンギョウ)、防風(ボウフウ)、決明子(ケツメイシ)など、19種で構成されています。

 

慢性炎症に用いる温清飲がベースになっている。当帰・川芎・芍薬・地黄の四物湯で、血を巡らし目を潤す。黄連解毒湯去黄柏と連翹(レンギョウ)・薄荷(ハッカ)・石膏(セッコウ)・桔梗(キキョウ)は上半身の熱を去り、消炎に働きます。

防風(ボウフウ)・荊芥(ケイガイ)・羗活(キョウカツ)は温めて体表の邪を取り除く。 決明子(ケツメイシ)・蔓荊子(マンケイシ)・菊花(キクカ)・蒺藜子(シツリシ)は消炎あるいは強壮に働いて眼病を去り、甘草(カンゾウ)は諸薬を調和する。また、薄荷と菊花を配合していることで、頭や目の熱を冷ます働きがあり、頭痛や、目の充血や腫痛の治療に効果があります。

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効能・効果

体力中等度のものの次の諸症:目の充血、目の痛み、目の乾燥

用法・用量

1日3回、次の量を食前または食間に、水またはお湯で服用します。食間とは、食後2~3時間を指します。

  • 大人(15歳以上):1包または2.0g
  • 15歳未満7歳以上:2/3包または1.3g
  • 7歳未満4歳以上:1/2包または1.0g
  • 4歳未満2歳以上:1/3包または0.7g
  • 2歳未満:1/4包または0.5g

※小児に服用させる場合は、保護者の指導のもとに服用させてください。

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