不妊症 排卵障害 漢方薬 で改善 症状を軽減改善する

2022/12/12

不妊症 排卵障害 漢方薬 で改善 症状を軽減改善するにはどんな漢方薬を選ぶのがいいのでしょうか。

不妊症 排卵障害 漢方薬 で改善 不妊は五臓六腑の不調和が原因

赤ちゃんが欲しいのに2年以上できない場合、「不妊症」の治療対象とまります。最近の傾向としては、結婚年齢が高くなっているせいか不妊に悩む女性が増えています。不妊症の原因は様々ですが通常

  • 卵管通過異常
  • 子宮腔異常
  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜症

などの器質性異常と排卵障害などの機能性異常があります。器質性異常のケースでは手術が必要になることもありますので西洋医学での治療を第一に検討します。

機能性異常の中にも西洋薬のゴナドトロピン製剤の製剤の開発により、比較的高い妊娠率を得られるようになっているのが現状です。
排卵障害とはホルモンの分泌異常により排卵が起こらない状態のことをいいます。正常な排卵は視床下部から分泌されるゴナドトロピン放出ホルモンが、脳下垂体を刺激することによって卵胞刺激ホルモンや黄体化ホルモンが分泌され、それらがさらに卵巣から分泌される卵胞ホルモンなどを刺激することによって起こります。

この一連の流れの中でトラブルが生じると周期的な排卵が起こらなくなり、月経周期異常をはじめとする様々な症状があらわれ、不妊の原因になります。月経周期以上には3ヶ月以上も生理がない場合があり、これを無月経といいます。生理が止まる原因には、若い女性が過度のダイエットや痩せすぎによるものが多いと言います。
過度なストレスにより無月経になることもあり、就職後に無月経になることもあります。
ストレスなどの精神的疾患も含め、漢方では五臓六腑の不調による「気血水」の不足が内分泌の不均衡を促進させそれにより排卵障害や黄体機能不全という症状になってあらわれると考えます。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) や当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、原因のわからない不妊症にも有効

不妊とは女性側ばかりに責任があるとは限りません。ところが、男性にも女性にも原因がなく原因不明で不妊になっている人もいます。こういった場合は「排卵はするが、長期妊娠」に至らないということです。

こういったケースにも漢方薬が効果的です。不妊症は虚証(きょしょう)の人が多く瘀血(おけつ)「水毒」の頻度が高いので駆瘀血(くおけつ)剤である桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) や利尿剤である当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を用いることが多くあります。
さらに胸脇苦満(きょうきょうくまん)(肋骨の下あたりに抵抗感があり不快感を自覚する)がある人も多く、その場合には、加味逍遥散(かみしょうようさん)、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)、小柴胡湯(しょうさいことう)などの処方も有効となります。

作用のメカニズムが解明されている温経湯(うんけいとう)

排卵障害や生理不順で忘れては成らない温経湯(うんけいとう)という漢方薬があります。温経湯(うんけいとう)と桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) は、ゴナドトロピンの分泌促進作用があることがわかっています。
とくに温経湯(うんけいとう)はラットの実験段階で視床下部にGnRH分泌促進作用があることがわかっており、人間ではゴナドトロピン律動性分泌(波状分泌)を改善することにより卵胞刺激を高め、卵胞ホルモン分泌を促進し、卵巣機能を調節することが明らかになっています。これによって正常な排卵がされるようになります。

また、排卵性月経周期異常である黄体機能不全に対しては、温経湯(うんけいとう)は当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)とともに黄体期の延長とプロゲステロンの産生、放出を促すことが明らかになっています。
漢方薬を投与して2~3週間で効果があらわれる人もいれば2~3ヶ月かかる人もいます。よく効く人の場合だと最初の周期から排卵するようになります。不妊症の治療は今や日進月歩ですが、自分にあった不妊治療と出会うまでに比較的時間がかかります。

不妊症・排卵障害の漢方薬の処方ガイドまとめ

原因不明の不妊症→桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
原因不明の不妊症(胸脇苦満(きょうきょうくまん)のある場合)加味逍遥散(かみしょうようさん)、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)、小柴胡湯(しょうさいことう)など
排卵障害や生理不順→温経湯(うんけいとう)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

女性特有の症状

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