妊娠中・出産後の不快な症状

水でといた小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)でつらいつわりも解消

妊娠・出産は女性にとって非常に嬉しくもあり、不安でもある時期です。新しい命を授かるために不快な症状を経験することも。
つわり(妊娠悪祖)は個人差があり、全く自覚のない人から出産直後まで続く人に様々です。
一般的に言われているつわりは妊娠6~10週ぐらいの時期にみられます。つわりによく効く漢方薬というと小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)です。
冷たい水かお茶などで、スプーンなどで少しずつ飲むとよく効きます。通常、漢方薬はより吸収力を高めるために、白湯で服用しますが、つわりのように吐き気があるときは、冷水を使用するのもいいでしょう。

この処方でほとんどのつわりは改善されますが、吐き気が長期続いていて、体力が落ちている場合には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう) を用いる場合もあります。

妊娠中毒症には五苓散(ごれいさん)と当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を用いる

妊娠中毒症などの症状、むくみやタンパク尿、高血圧といった症状には当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や五苓散(ごれいさん)、柴苓湯(さいれいとう)といった利尿作用のある漢方薬が効果的です。
妊娠中毒症の場合、進行すると頭痛、手足のしびれ、呼吸困難など重症化する場合もあるので慎重に対処します。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は腎臓の働きを活発にし、むくみ、タンパク尿を解消します。もちろん高血圧にも効果があります。
むくみがひどく、のどが渇く、尿の出がよくない場合には、五苓散(ごれいさん)を使用します。

流産や早産を予防

流産してしまう人は全体の15%ほどで、意外にも多くの女性が経験しています。流産の予防に使われるのが当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)で、早産の予防にも効果を発揮します。
この処方は、切迫流産(子宮出血や下腹痛など流産になる前の症状、適切な処置により妊娠の継続が可能)にも効果があります。
また、妊娠中の痔にも高い効果を発揮します。
流産が常習化してしまっている人には柴朴湯(さいぼくとう)が効果的です。
また、妊娠中は、腹痛や腰痛などの症状を訴える人も多く、不正出血の症状もみられます。腹痛や腰痛には、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)で対処します。
痛みの原因は子宮の筋肉の収縮によるものですが、生薬の芍薬には筋肉の緊張をゆるめる作用があり、大変に効果があります。
不正出血には当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)と止血作用のある芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)を使用します。

妊娠中は、普段ならなんてことない体調不良も、体力が落ちていることから回復に時間がかかるケースもあります。何より胎児への薬の影響を考えたら、やはり漢方で対処するのがベストかと思います。また、妊娠中に風邪をひいてしまった際には、同様に西洋薬を使用せず漢方薬を使用します。軽症の風邪の場合には症状に合わせて次の薬を処方します。

また妊婦さんのせき止めに高い効果がある麦門冬湯(ばくもんどうとう)も適宜使用します。

妊婦さんの不安定な精神を安定させる甘麦大棗湯(かんばくだいそうとう)

妊娠中は精神的にも不安になりやすく、イライラして神経症を起こす人がたくさんいます。極端な場合には、強迫神経症になって精神を制御できずに運ばれてしまう人もいます。こういった場合には昔からヒステリーに効果のある甘麦大棗湯(かんばくだいそうとう)を使用します。

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