活用術 ミネラルウォーターを使いこなす
人間の体の6~7割は水です。断食を行う修行僧でも水だけは欠かせません。そんな大切な水の供給源は、これまでは「水道水」でした。ところがこの水道水に対する不安感が年々増しています。私達の生活に欠かせない命の水が水道水からミネラルウォーターにかわりつつあります。そんなミネラルウォーターについての情報です。
ミネラルウォーターを使う用途
普段の生活で当たり前に使用するミネラルウォーターですが、生活の中で利用するシーンは主に8つです。飲み水としてのミネラルウォーター以外に7つの使い方が一般的になりました。
- ごはんを炊く
- 和風だしを取る
- お茶、緑茶をいれる
- コーヒーをいれる
- 鍋料理、煮物に使う
- 洋風だし( スープストック) を取る
- お酒を割る
- 健康のために飲む
じつは、この8つの用途は、それぞれ適している 水 が異なります。ごはんを炊くにはそれにふさわしい 水 が、洋風だしを取るのにもそれにぴったりの 水 があるのです。その使い分けをマスターすることで、よりムダなく効率的に、ミネラルウォーターを活用しょうというのが「ミネラルウォーター活用術」です。
しかし、だからといって、一般家庭で種類ものミネラルウォーターを揃えるというのは、経済的にも無理がありますし現実的ではありません。ですから、ここでは市販のミネラルウォーターを大きく、「軟水」「中硬水」「硬水」の3つに大きく分別することにします。
水は、含まれるミネラル量によって軟水、中硬水、硬水に分類されますが、それぞれの水の特性と判別方法をご紹介します。
国産 ミネラルウォーター 硬度一覧
水の硬度は、水1リットルあたりに含まれるカルシウムとマグネシウムの量を炭酸カルシウム(CaCO3)に換算した値で、mg/L(ミリグラム毎リットル)で表されます。
軟水 中硬水 硬水 特徴
- 軟水
- 硬度:100 未満の水。国産のミネラルウォーターや、水道水のほとんどがこれに当 たる。ミネラル分が少なく、味にクセがないため、炊飯、和風だし、緑茶をいれるのに向く。赤ちゃんのミルクなどにも使われる。
- 中硬水
- 硬度:100 ~ 300 未満の水。国産のミネラルウォーターには少ないが、外国産人気ブランドの水の多くがこれ。ほどよいミネラルバランスで、飲み水としてもおいしく、アクの強い肉や野菜を煮たり、洋風だしを取るのに最適。
- 硬水
- 硬度:300 以上の水。ヨーロッパ産ミネラルウォーターに多い。ミネラルが豊富であり、体質改善や健康維持のために飲むのには最適だが、料理全般には不向き。ミネラルを豊富に含むためダイエットや便秘解消といった目的で使用されることが多い。
この3つの分類は、ミネラルウォーターのラベルには記載されていません。スーパーの棚に並んでいるミネラルウォーターが 軟水 なのか、 硬水 なのかは、自分で調べるしかありません。それでは、いったいどのようにしたら、軟水と硬水を見きわめられるのでしょうか。その方法を具体的に説明しましょう。
硬度を知る方法
多くの水道局は、ホームページなどで水道水の硬度を公開しています。
- 硬度測定キットを使う
市販の硬度測定キットを使って、自宅で硬度を測定することができます。
- 味や感触で判断する
硬水は、軟水に比べて苦味や渋みを感じることがあり、石鹸の泡立ちも悪くなります。
軟水、中硬水、硬水のそれぞれの特徴
- 軟水: 口当たりがまろやかで、飲みやすい。お茶やコーヒーなどの味を引き立てると言われている。赤ちゃんのミルクなどにも使用できる。日本の水はほとんどが軟水。
- 中硬水: 軟水と硬水の中間の性質を持つ。
- 硬水: ミネラル分が多く含まれているため、健康に良いとされる。料理に使うと、素材の味を引き立てると言われている。味はかなり美味しくない。便秘などに硬水を利用するとミネラル分が多いので役立つ。