増え続ける大腸ガン予防ににんにくが高い効果

死因のトップは男性が肺がん、女性が大腸がんです。

ニンニクは、胃にやさしくどんな料理にも合う

体によいニンニクの成分の1つがアリシンです。アリシンは特有のにおいのもとで、滋養強壮作用、殺菌作用、抗酸化作用(酸化を防止する働き)、免疫力(病気に対する抵抗力)向上作用などがあります。

最近、ガン予防、特に大腸ガンの予防効果があるとして、S-アリルシステインという成分が注目されているのです。そのS-アリルシステインは、ニンニクだけに含まれる水溶性の成分です。ガン細胞を攻撃・退治するナチュラルキラー細胞を活性化させるので、ガン予防に有効とされるのです。

最近日本人に急増している大腸ガンにも予防効果を期待することできます。この場合、目安となる摂取量は毎日1~2片程度。胃腸の調子をくずす恐れがあるので、一度に大量に食べることはお勧めできません。

そこで、ガン予防に有効なS-アリルシステインをより効率よく取るための方法として、おすすめとなるのがニンニク塩麹です。

ヒントになったのは、ニンニク生産量日本一の青森県のニンニク農家で作られている熟成ニンニクです。番組の調査で、ニンニク1グラムに含まれるS-アリルシステインは30マイクログラムですが、これを基準値にすると、3年酢漬けは3.8倍、1年しょうゆ漬けは10.5倍、3年焼酎漬けは1.5倍に増えることがわかりました。

そこで、ひと晩の熟成でS-アリルシステインを増やそうと、刻んで表面積を広げる、発酵食品と合わせるなど、さまざまな工夫を重ねました。

その結果、ニンニク塩麹のS-アリルシステインは2.7倍に増えたのです。ニンニク塩麹大さじ1杯は、ニンニク1片と、ほぼ同量。つまり、料理の調味料としてニンニク塩麹を大さじ1杯使えば、ニンニク2.7片分のS-アリルシステインが取れるのです。

冷蔵庫で3ヶ月程度保存できますが、その問に熟成が進んで、さらにS-アリルシステインが増えることも考えられます。加熱してあるので、特有のにおいが減り、胃にやさしくなります。これがまた、どんな料理にもよく合いますが、特に、豚肉との相性は抜群です。

ニンニク塩麹を20~30分まぶしておけば、肉が軟らかく、おいしくなります。豚肉に多く含まれるビタミンB1も吸収されやすくなります。塩麹には塩分が含まれているので、他の料理に使う塩分量を減らすなど、塩分の取り過ぎを防いでください。

塩分濃度が13。3% の手作りの塩麹を使いました。市販品の場合、13~14%を目安に、表示などで確認するなどして塩分量に注意しましょう。S-アリルシステインの働きは、乳製品によって阻害される可能性があるので、大腸ガン予防のためには、一緒に取るのを控えたほうがよいでしょう。

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