ヌルヌルのなめこには血液をさらさらにする作用が強力

高血圧、高血糖などの生活習慣病もなめこを食べることで改善可能

女子大生33人の実験からわかったこと

キノコといえば、ガンに効果のある食べ物、というイメージを持っている人も多いと思います。

「ガン患者に評判の健康食品」というサイトにもキノコはいくつか紹介されています。

現に、キノコの国内生産量と、消費量でトップクラスの長野県は、男性の長寿日本一として知られており、その因果関係を学術的に調べているグループもあるほどです。

しかし、キノコの持つ機能性は、何も抗ガン作用(ガンを抑制する働き)ばかりではありません。キノコには、免疫力(病気に抵抗する力)を向上させる作用のほかにも、コレステロールを下げたり、中性脂肪をへらしたり、血糖値を下げたりするなど、さまざまな効果が確認されています。

最近では、キノコの持つ、さまざまな機能性の中で、これまであまり注目されることのなかった分野について、実験・研究がすすめられています。

最近話題の「血液サラサラ」効果です。キノコには、血管内の血栓を溶かす働きもあることが、以前からわかっていたからです。

そこで33人の女子大生にお願いをして実験を行いました。なぜ、女子大生を選んだのかと言えば、それは、彼女たちの世代こそ、食生活が乱れ、無理なダイエットに力を注ぎ、見た目はきれいでも、体内は悲鳴を上げているからです。

キノコの血流改善作用が、学生たちのドロドロ血液を、どこまでサラサラにできるのか、そして、キノコの中で、どの種類が最も血液をサラサラにするのか、を調査してみたのです。

まずは学生たちの血液の状態を、特殊な装置を使って調べました。一定の区間を、血液がどれだけの時間をかけて流れるのか、を測定できるものです。併せて、顕微鏡画像によって、血液のドロドロ状態を観察するのです。

煮ても焼いても効果は変わらない!

結果はやはり想像とおりでした。学生の血液通過時間は、平均して59.3秒。正常値は40~60秒ですから、どうにか正常範囲とはいえますが、女性の平均値である45秒と比べると、やはり安心できる数値とはいえないでしょう。

そこで、学生たちにキノコを食べてもらい、血液がどれだけサラサラになるのか、を調べることにしました。

キノコの種類ごとに、効果の違いを見るため、3つのグループに分けて実験を行ったのです。

第1のグループにはエノキダケを、第2のググループにはブナシメジを、そして第3のグループにはナメコを、食べてもらうようにしたのです。

学生たちには、1週間にわたって、それぞれの担当する種類のキノコを、1日に50g食べてもらい、その後再び、血液の状態を調べてみました。

ちなみに、キノコの食べ方は各自の自由です。煮ても、焼いても、あるいは酢の物でもかまいません。規定の量さえ食べてもらえれば、OKとしました。

やはり、結果は予想どおりでした。「血液のサラサラ度」が、3つのグループともに改善されていたのでした。

全学生の通過平均時問は、実験前の「59.3秒」に対して、実験後は「45.7秒」と、実に23%も短縮していたのです。これは、まぎれもなく、血液がサラサラになったことを証明するものです。「キノコで血液サラサラ」は、ほんとうでした。

キノコの種類別に短縮率を見ると、ナメコが最も効果が大きく、30%の改善率でした。次いで、ブナシメジで21.5% 、エノキダケの18.9% という結果でした。

この数字を見てもわかるとおり、ナメコの血液サラサラ効果は大きなものだったのです。エノキダケと比べると、2倍近い改善率です。

血液がドロドロ」というと、多くの人は、比較的太い動脈や静脈の血管が詰まることを恐れるようです。確かに、それは非常に怖いことです。

しかし、人r問の血管とうのは何も太い血管ばかりではありません。髪の毛の10分の一という細い血管も、体じゅうを走り回っています。

血液がドロドロだと、そ末梢の血管が詰まってしまいます。すると、頭痛や冷え症、肩こりなどの不快症状としても現れます。脳梗塞や心筋梗塞ばかりが、血栓症の病気ではないのです。これらを防ぐためにも、キノコ、特にナメコは非常に有効な食品といえるのです。

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