ファイル共有
ファイル共有における個人クラウドやパーソナルクラウドは、あなたのデータにどこからでもアクセスできる便利な仕組みです。
大きく分けて、提供されているオンラインサービスを使う方法と、自分で機器を用意して構築する方法の2種類があります。
ファイルやデータをクラウドに置けば複数のパソコンからアクセスできる
複数のPCを所有している場合、デスクトップパソコンで作成した書類をモバイルでも開きたい場合など、複数のパソコンで同じファイルを利用する方法としてまず考えられるのは、Windowsの「ファイル共有」を利用するやり方。ただし、これは、ファイルをやり取りするパソコンが「会社」や「自宅」といつた、同じネットワーク(LAN) の中になければ不可能です。
つまり、外出先で自宅にあるパソコンとファイルを共有しょうと思っても、インターネット経由では不可能です。
そこで考えられるのが、クラウド上にアップロードしたファイルをインターネット経由でダウンロードできる「オンラインストレージ」を使う方法です。しかし、残念ながらこれも万能ではありません。ファイルのアップロードを忘れると、やはり外出先でファイルを参照できないからです。
Windows Live Essentialsをダウンロード
- Windows Live Essentialsにアクセスし「いますぐダウンロード」をクリック。
- 複数のプログラムが含まれる。ここでは [インストールする製品の選択] をクリック。
- ソフトウエアの一覧が表示されるので[Windows Live Mesh] にチェックを入て[インストール] をクリックする。
- 同期するフォルダ設定する[Windows Live]→[Windows Live Mesh]をクリック。ログイン画面が表示されるので○IDとパスワードを入力して [サインイン] をクリック。ライブID を持っていなければ[新規登録]をクリックする。
- 定画面が表示される。[フォルダの同期] をクリックする。
- ダイアログが表示されるので、同期したいフォルダを選択してから[同期] をクリック。
- 同期先のパソコンと[Sky Driiv e同期ストレージ] にチェックを入れて○[OK] をクリックすると、フォルダが「同期済み」になる。
- [Windows Live Mesh]を起動して [W indows Live D evices] にアクセス] をクリック。
- ブブラウザーが起動するので、一覧から [Sky Driv e同期ストレージ] をクリックする。
- 同期しているフォルダの一覧が表示される。 アップロードしたファイルが保存されているフォルダをクリック。
- SkyDrive 同期ストレージにアップロードされたファイルが表示される。パソコン内のファイルと同一であることが確認できる。
重要なデータであればバックアップ用途にも
「Windows Live Mesh」は、マイクロソフトが提供するオンラインサービスで、メールアドレスを登録するだけの「ライブID」を取得すれば、誰でも無料で利用可能です。
また、同じく無料で公開されている専用のソフトをインストールすれば、自動的にファイルの同期が行われる他、5GBまでという制限はあるものの、クラウドにあるサーバーとも同期できます。
「Windows Live Mesh」を利用するまでの流れとしては、まず初めにファイルを同期したいすべてのパソコンに「Windows Live Essentials」をインストールしま。その後、各パソコンで「Windows Live Mesh」を起動し、ライブIDを入力してログインしておきます。次に、どれか1 台のパソコンで同期作業を行います。同期するフォルダーを選択すると、続けて同期先のパソコンを選択する画面が表示されるので、事前にライブIDでログインしておいた他のパソコンを選択しましょう。こスカイドライブのとき「SkyDrive同期ストレージ」を選択すると、クラウド上のサーバーである「スカイドライブ」にもファイルが保存されます。
複数のPCでなくてもクラウドは便利
これまでは、複数のパソコンとSkyDrive 同期ストレージの間でファイルを同期する手順ですがパソコンが1 台しかない場合でも[Windows Live Mesh]を利用するメリットはあります。
それはバックアップ用途です。とくに使い方は変わりません。先ほどと同様、いつもファイルを保存しているフォルダを同期し、同期先としてSkyDrive 同期ストレージを指定するだけです。
これで、作成したファイルは自動的にクラウドのサーバー上に保存されるので、万が一パソコンのHDD が故障しても、別のパソコンでサーバーと同期すれば、ファイルをダウンロードして復旧することが可能になります。 さらに、ファイルを作成すると自動的にサーバー上にファイルがアップロードされるため、バックアップソフトを立ち上げたり、バックアップのスケジュールを設定したりする手間が不要というのも便利な点です。
このようなバックアップ環境が「無料」で利用できるのも大きなポイントです。
1. オンラインストレージサービスを利用する個人クラウド
これは最も手軽に始められる方法で、多くの人がすでに利用しているかもしれない。
メリット:
導入が簡単: アカウント登録するだけですぐに使い始められる。
どこからでもアクセス: インターネットがあれば、PC、スマホ、タブレットなど、あらゆるデバイスからファイルにアクセスできる。
管理が楽: サービス提供者がインフラの管理やセキュリティ対策を行うため、自分で手間をかける必要がない。
データ保護: 複数のデータセンターでデータを管理していることが多く、災害などによるデータ損失のリスクが低い傾向にある。
デメリット:
プライバシーの懸念: データは第三者のサーバーに保存されるため、プライバシーやセキュリティに対して懸念を持つ人もいるかもしれない。
費用: 無料プランでは容量に制限があり、大量のデータを保存するには月額または年額の費用がかかる。
サービス依存: サービスが終了したり、利用規約が変更されたりすると影響を受ける可能性がある。
代表的なサービス:
Google Drive: Googleアカウントがあれば15GBまで無料で使え、Googleドキュメントなどとの連携もスムーズである。
Dropbox: 幅広いデバイスに対応し、大容量ファイルの共有に強みがある。無料では2GBまで利用できる。
Microsoft OneDrive: Microsoftアカウントがあれば5GBまで無料で使え、Officeソフトとの連携が便利である。
Apple iCloud: Appleデバイスとの連携が非常に強く、5GBまで無料で使える。
2. 自宅のデバイスで構築する個人クラウド(プライベートクラウド)
NAS(Network Attached Storage)や自宅サーバーを使い、自分専用のクラウド環境を作る方法である。
メリット:
高いセキュリティとプライバシー: データはすべて自分の管理下にあるため、外部のサーバーに預ける不安がない。
カスタマイズ性: ストレージ容量や機能を自由に拡張・設定でき、特定の用途に合わせた利用が可能である。
ランニングコストの抑制: 初期費用はかかるが、一度構築すれば月額利用料は不要で、電気代程度で運用できる。
インターネット不要なアクセス: 自宅内ネットワークであれば、インターネット接続がなくてもデータにアクセスできる。
デメリット:
構築と管理の手間: サーバーやNASの選定、設定、メンテナンス、トラブルシューティングなど、ある程度のIT知識と手間が必要である。
初期費用: NAS本体やHDD/SSDなどの購入費用がかかる。
外部からのアクセス設定: 自宅の外からアクセスするには、ルーターの設定(ポート開放など)が必要になる場合があり、セキュリティリスクを考慮した対策が必要である。
安定性: 自宅のインターネット回線や電力供給に安定性が左右される。
始め方:
NASデバイスの購入: バッファローやSynology、QNAPなどのNASメーカーから、用途に合ったモデルを選ぶ。
HDD/SSDの組み込み: NASに対応したストレージ(HDDまたはSSD)を取り付ける。
ネットワーク接続: NASをルーターにLANケーブルで接続する。
初期設定: NASの管理画面にアクセスし、共有フォルダーの作成やユーザー設定、外部アクセス設定(クイックコネクトなど、メーカー提供の機能を利用すると比較的簡単である)を行う。
どちらを選ぶべきか?
手軽さ、すぐに使いたい、管理に手間をかけたくない場合は、Google DriveやDropboxなどのオンラインストレージサービスがおすすめである。
データのプライバシーを最重視したい、ある程度の知識があり自分で管理したい、長期的なコストを抑えたい場合は、自宅でのNAS構築が選択肢となる。
自分の使い方や重視する点によって、最適な個人クラウドの形は変わってくる。それぞれのメリット・デメリットを比較検討するとよい。