アロエの増やし方

アロエは増やせる

植え替えは1年に1回

アロエに限らず、鉢植えの植物は一般的に、1年に1回くらい植えかえを行い、腐植分がたっぶり含まれている新しい土にかえたほうがよく育ちます。その理由は次のとおりです。

  1. 鉢植、冬は、土の中に細かい粒子がたまってきて、それが沈んで固まるために、はけと空気の流通が悪くなる。
  2. 土壌が酸性になってくるため、生長が悪くなるとともに、病虫害に弱くなる。
  3. 木が大きくなれば、根が張ってくる。そのため、土中の養分を吸い尽くしてしまうこと

が多くなる

同時に、1年も経過すると、アロエはかなり生長するので、体に合った鉢が必要になるのです。植えかえの時期は、東京なら2月未から3月いっぱい、北海道や東北ではこれより25~30日ぐらい遅めが適しています。

植えかえは、次の手順で行います。

  1. 長い根のうち、半数程度を根元から5cm程度残して切り落とす。こうすると、植えかえたあと、根の切り口から新しい根が四方に出てくる。
  2. 鉢穴の土の流れ止めとして、鉢ガラ、石、あるいはハマグリの貝殻などを入れて、穴をふさぐ。または不要になった網戸の綱を切りとり、2つか3つに折って入れてもよい。

    用土のところで述べた土を、大、中、小の目のふるいでふるい、それぞれ大玉土、中玉土、小玉土をつくる。いちばんあとに残った細かい土は、水はけ、空気の流通などをそこなう原因になるので、この土は野菜くずにまぜて肥料づくりに活用する。

  3. まず鉢に大玉土を入れ、その上にアロエの根を広げておいて、大玉土、中玉土、小玉土の順で入れる。
  4. 最後に鉢を軽く地面に打ちつけて土をしめる。しかし、あまりかたくなりすぎないようにすること。鉢の縁から3cm程度あけておくと、水やりや、土に腐植分が少ないと思われる場合に油カス、鶏糞、自家製肥料などを施すのに便利。

なお、切りとった根は、捨てずによく洗って細かく切り、乾燥させてから、すり鉢でするなどして粉末にするか、あるいは5cm程度に切り、2倍程度の水で煮詰めてエキスをつくるなどすれば、葉と同じくりっばに利用できます。

挿し芽の方法

アロエの葉を切りとる場合、茎の下のほうから順にとっていきますが、そのあとから新芽(新しい株) が出てきます。この株が葉を8枚程度つけたら、大きい順に切りとって挿し芽をします。

芽の切り方ですが、親株の幹から出ている芽を、元のところからナイフまたはハサミなどで切りとります。この場合、ナイフなどを使わずにむしりとったりすると、親株の幹を傷つけることがありますから、避けます。

また、切りとる場合、新芽の幹とできるだけ直角に切りとるようにすることが大切す。新芽の幹のそれぞれの葉がついているところに、いずれは芽が出てくる場所がありますが、いちばん下の菓のついている幹の部分からは、芽が出るとともに根が生えてきます。ですから、もし斜めに切ると、その部分を親株の幹に残してしまうことになるので、発根が少なくなり、生長が遅れるのです。もしどうしても直角に切りとれなかった場合は、あとで直角に直します。直角に切りとったら、葉の部分を残さないよう、いちばん下から2枚の菓をとります。植える前には、切り口を乾かすため、1日くらいそのまま干しておくことが必要です。このとき、日に当たっていたものなら日の当たったところに、日陰においてあったものなら日陰に干してください。

切り口がぬれたまま植えてしまうと、腐ってしまうおそれがあります。さて、次はこれを植えるのですが、新芽の大きさに見合う適当な鉢を用意し、鉢の3分の1ほどに軽く土を入れます。このときビニール製の鉢を使うと、安価で、あとの作業がやりやすくなります。

この土に、切り口を乾かした新芽を軽く押し込みます。深く挿す必要はありません。深植えより、土に軽く埋まっている程度の浅植えのほうが、発根が早くなります。普通、浅植えだと安定が悪く、倒れてしまうことが多くなりますが、鉢に土が3分の1ほどしか入っていないので、アロエが鉢の壁に寄りかかるため、そう簡単には倒れません。

また、大きい鉢の場合、新芽を2~3本いっしょに植えておけば、お互いに寄りかかり合うので、もっと倒れにくくなります。根が出るまでは水を吸いあ げられないので、枯れてきます。

色があせ、葉が赤くなってくるので心配ですが、しばらくすると新芽に青みが出てきます。水やりについては、普通の植物同様に扱います。

いよいよ葉に青みが戻り、すっかり根づくまでの間、ときどき土にさわってみて、かたくなっていたら、ビニール鉢の外から両手で押して、土をやわらかくしてやります。

その回数は、月に1回程度が適当です。これは、土中の空気の流通と根の張りをよくするためです。

しっかり根がついたら、次に普通の素焼きの鉢に移しかえます。まず、ビニール鉢のアロエの幹を、一方の手の人さし指と中指の間にはさみ、鉢を逆さまにします。もう妄の手で鉢のまわりを持ち、軽く土をくずせば鉢がすっぽりととれます。ビニール鉢から抜いたアロエは、できるだけそのままの形で、半分ほど土を入れた素焼き鉢の中に入れます。鉢の中のすいている部分には、養分の多い腐葉土などを入れます。こうすれば、根は鉢の上部に張ることになり、浅植えの形になります。挿し芽の時期は6月から9月が適当です。挿し木の場合も同様です。

挿し木の方法

アロエの葉を使ってしまい、バランスが悪くなったら、途中で切りとって挿し木をします。 その方法は次のとおりです。

  1. 残っている実のいちばん下の部分から三節程度のところを、ナイフかハサミで、幹と直角にスパッと切る。この場合、斜めに切るほうがいいという説もあるが、前述したように、斜めに切るといちばん下の節目の発根する部分を少なくしてしまうおそれがあるので、直角に切ったほうがよい。
  2. 切りとった幹は、1日程度干して、切り口を乾かす。
  3. 鉢の底穴をふさいで土止めし、底から3分の1程度の土を入れる。
  4. この鉢に切り口の乾いた幹を入れ、いちばん下の節が土に軽く隠れる程度に浅植えする。
  5. 挿し芽の場合と同様、根が出るまでは色があせ、枯れたようになってくる。しかし、根が出始めると、だんだん青みがさしてくるので、毎日水をやるようにする。これまでの期間、挿し芽の場合と同様、1ヶ月に1回ほど鉢の外から押して、中の土をやわらかくしてやる。
  6. 全体が青くなって、根がかなり張ってきたのを確認したら、植えかえのときと同じく素焼きの鉢にうつす。
  7. 鉢の底穴に土止めを施し、鉢の2分の1ほどに大玉土か川砂をまぜて水はけをよくした土を入れる。この上に、根をくずさないようにして鉢から抜いたアロエをのせ、そのまわりに腐葉土か肥料をまぜた土を入れる。
  8. 根のついている土を軽くくずして、あとから入れたまわりの土となじませるようにする。そのあと、土を手で押しながら鉢を軽く地面に打ちつけて、あまりかたくなりすぎない程度に土を固める。

なお、幹の上部を切りとった元の鉢の茎からも、新芽が出てきます。これも挿し芽の要領で切りとり、よりよい条件のもとで育てます。またこの台木は、挿し芽で育てた形と違っておもしろい型なので、観賞用になります。

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