セキュリティートラブル

大事なデータが入っているPCが盗難にあった

パソコンの盗難は非常に深刻な問題です。個人情報や機密文書などが流出してしまう原因です。 ノートパソコンを持ち歩くのであれば、盗難や紛失に備えて対策をとらなければなりません。一番の基本は、簡単にログオンできないようにログオンパスワードを設置することはもちろんですが、その他にも重要なデータを暗号化する対策を施します。
具体的には、暗号化ドライブを作成し、そこにデータを保存するようにします。ハードディスクの一部を秘密の暗号ドライブにしてしまいます。

重要なデータを隠す暗号化ドライブを作成

データを暗号化する方法は、データ自体を個別に暗号化したり、フォルダを暗号化するなどさまざまな方法があります。個別に暗号化し、必要な時に複合化するケースだと、セキュリティ的には万全ですが、その都度、複合化するのは面倒です。そこでHDD上に暗号化用の仮想ドライブを作成し、まとめてデータを保護する方法が現実的です。データの暗号化には無料ツールのTrueCrypt がよいでしょう。
なお、このツールは、英語版のために日本語表示には、日本語パックをダウンロードしなければなりません。手順は次のように行います。

  1. TrueCrypt(トゥールクリプト)を起動。メイン画面を表示。暗号化用のドライブを作成するために「ボリュームの作成」をクリック。
  2. 「暗号化されたファイルコンテナを作成」を選び、「次へ」をクリック。「TrueCrypt標準ボリューム」を選んで「次へ」をクリック。
  3. 「ファイルの選択」から暗号化ドライブの本体となるコンテナファイルの場所と名前を指定する。ここでは、わかりやすい任意のファイル名を指定する。「次へ」をクリック。
  4. 暗号化ドライブにアクセス(マウント)するときに使うパスワードを設定し、「次へ」をクリック。解読されては意味がないので長めのパスワードを設定する。
  5. 暗号化ドライブを使うときはマウント作業を行う。「ファイルの選択」をクリックしてコンテナファイルを選択。ここでは適当なドライブ文字を選んで「マウント」をクリック。
  6. 設定したパスワードを入力し、「OK」をクリック。マウントされた仮想ドライブが表示。
  7. 「コンピュータ」フォルダに暗号化ドライブが表示されるので重要なファイルを入れる。仮想ドライブを選んで「アンマウント」をクリックしドライブが暗号化される。
  8. 「巨大なファイル」の設定は、4GBを越えるファイルを保存する際には、「はい」を選んで「次へ」をクリック。「TrueCryptボリューム作成ウィザード」の画面で「フォーマット」をクリックする。

ID・パスワードは専用ソフトを使う

インターネットをみる際に使われる代表的なブラウザのIE(インターネットエクスプローラー)には、オートコンプリート機能が標準で搭載されており、入力したパスワードなどを記憶し、次回以降は入力しないですむという機能です。面倒なIDやパスワードをブラウザに記憶してもらえる分、楽ですが、セキュリティ機能は低下してしまいます。
IDやパスワード管理は、無料ツールの「IDマネージャー」が便利です。設定後は、IDとパスワードをまとめて管理できるので、一括貼り付けを行うことが可能です。すでにIEに登録してしまった人は、「セーフティ」→「閲覧の履歴の削除」から該当項目を削除します。さらに「インターネットオプション」の「コンテンツ」タブにある「オートコンプリート」をクリックして「オートコンプリート」を無効にします。それ以降は専用ツールをログイン情報を管理します。

遠隔操作でデータを削除

パソコンのハードディスクを暗号化するなどのセキュリティ対策は非常に重要ですが、盗難似合ってしまった場合には、どうやって対策したらいいのでしょうか?
これは、遠隔操作によりデータを削除する方法があります。これは、有料のツールになりますが、TRUST DELETE セキュリティパック 標準版 を使います。 あらかじめ情報を登録しておくことでインターネット経由でデータを消去できるため情報漏洩対策になります。
まずは、管理サーバーにパソコンを登録し、消去したいフィルだを指定しておきます。万一の際には、ブラウザから管理画面にアクセスし、消去の指示を出します。登録したパソコンがネット接続されると、指定したフォルダやデータが削除されます。このとき消去されたことが確認されると、「消去証明書」が発行されます。このトラストデリートには、「メッセージが届いています」や「ダウンロードしてください」といった偽のメッセージを表示し、ネット接続するように促します。一定時間、ネットに接続しない場合などは、対象データを見えなくする「不可視タイマー機能」なども搭載しています。
インターネットに接続するまでにデータを盗まれてしまった場合には、対策を施せないので、パソコンの盗難には十分注意することと、重要なデータが入っている場合には、HDDの暗号化などと併せて対策するほうがいいでしょう。

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