HDD に SSD を追加
HDD に SSD を追加 する仕様は、既存のHDDストレージにSSDを追加するケースです。一般的なデスクトップPCや、2.5インチベイやM.2スロットに空きがあるノートPCでよく行われるアップグレード方法です。この場合のメリットとデメリットを改めて整理しましょう。
すでに搭載されている HDD に SSD を追加する
SSD とHDD の読み書き両方の速度の計測をすると、SSDはHDD の読み書き速度に比べ2倍以上も高速です。とくに小さなデータを読み書きするランダムアクセス時の速度がHDDに比べ最大で約50倍も速くなっています。
HDDは連続したデータの読み書きは得意ですが、細かなデータの読み書きは不得意です。対してSSD はもともとHDDよりも読み書きが高速で、細かなデータのアクセスも得意としています。
細かなデータの集合体であるウインドウズを動作させるには、HDDよりランダムアクセスの速いSSD のほうが優れていて、普段のパソコン使用時もその速度を体感できるのです。
ビジネスマンなどは、ストレージにSSDを搭載しているモデルしか購入しない人もいるくらいです。とにかくWindowsの起動が早く、仕事がはかどるためです。
SSDは起動や動作を高速にできるメリットがある一方で、容量が小さいという弱点があります。この弱点を克服する手段としてHDDと組み合わせて使う方法があります。ここ最近では、ノートパソコンでもHDDが1TBも搭載しているモデルが登場していますが、SSDでは300GBを越えるものは見かけたことがありません。
現在、搭載されているHDDにSSDを増設することで高速なパソコンヘスペックアップさせることが可能です。現在搭載されている HDD を併せて利用するので容量に不満が残らないので理想的なパソコンとなります。
既存のHDDにSSDを追加するメリット
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劇的な体感速度の向上:
- OSの起動が速い: 数秒でWindowsやmacOSが起動するようになります。PCの電源を入れてから作業を開始するまでの時間が大幅に短縮されます。
- アプリケーションの高速起動と動作: Photoshop、Illustrator、動画編集ソフト、ゲームなど、重いソフトウェアが瞬時に立ち上がり、動作も非常に滑らかになります。
- ファイル操作の高速化: 特に小さなファイルの読み書きや、多数のファイルを扱う際のパフォーマンスが飛躍的に向上します。
- Webブラウジングの快適化: ブラウザの起動やタブの切り替え、キャッシュの読み込みなどが速くなります。
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既存のHDD資産の活用:
- 現在使用している大容量のHDDをそのままデータ保存用として活用できます。これにより、新たに大容量のストレージを購入する必要がなく、コストを抑えられます。
- 既存のデータ(写真、動画、ドキュメントなど)を移動させる手間も最小限に抑えられます。
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静音性と低発熱:
- OSや主要なアプリケーションがSSDから起動するため、HDDのアクセス頻度が減り、HDD特有の「カリカリ」という動作音や振動が低減されます。
- SSD自体は発熱が少ないため、PC全体の排熱負荷も軽減される傾向にあります。
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PC全体のレスポンス向上:
- SSDがボトルネックとなっていた部分を解消することで、PC全体のパフォーマンスが底上げされ、マルチタスク時の安定性も向上します。
既存のHDDにSSDを追加するデメリット
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初期投資コスト:
- HDDと比較すると、SSDは同じ容量あたりの単価が高いです。OSやアプリケーション用に最低でも250GB~500GB程度のSSDを追加することになるため、ある程度の出費が必要になります。
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容量管理の必要性:
- OSやアプリケーションはSSDに、データファイルはHDDに、と使い分けをすることになるため、どこに何を保存するかを意識する必要があります。
- 不慣れな場合、意図せずSSDの容量を圧迫してしまう可能性もあります(例えば、大きなダウンロードファイルをSSDに保存してしまうなど)。
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取り付けの手間と互換性:
- デスクトップPCの場合は比較的容易ですが、ノートPCの場合は分解が必要になることがあります。また、古いPCの場合、SSDを取り付けるためのSATAポートやM.2スロットがない、あるいは規格が古い(SATA 2.0など)といった互換性の問題が生じる可能性もあります。
- OSをSSDに移行する際には、クローンソフトを使用したり、OSの再インストールが必要になったりする場合があります。
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HDDのボトルネックは残る:
- データファイルがHDDにある限り、そのデータへのアクセス速度はHDDの性能に依存します。例えば、HDD上の大容量の動画ファイルを編集する際などには、HDDの読み書き速度がボトルネックとなる可能性があります。