インターネットを使うと必ず感染してしまうの?
PCのウイルス感染リスクを高める主な要因と、それらを効果的に防ぐための具体的な方法について詳しく解説します。
正しい対策さえすれば怖くない
電子メールで会話を楽しむ。たくさんのウェブサイトから様々な情報を収集する。いまやインターネットは、仕事においてもプライベートにおいても欠かせない生活に欠かせないツールと化したインターネットを脅かすのが「コンピューターウィルス」です。
基本対策が重要
インターネットには、コンピュータウィルスが氾濫しています。最近は新聞やニュースで報じられることも増えたため、インターネットは怖いものだと、敬遠している人も多いのではないえしょうか。
しかし、インターネットのすべてが危険なわけではありません。むしろ、大半は安全なのです。正しい知識を身につけて対策を行えば、安心してインターネットを楽しむことができる。もちろん、正しい知識といっても、それほど難しいものではないのです。
被害に遭うのは基本対策を怠っている
インターネットを使わなければ、ウイルスに感染する確率も下がるのは当然です。
しかしそれは、カゼをひくのがイヤだから、家から一歩も外へ出ないのと同じことです。外から帰ったら手を洗い、うがいをしてカゼを予防するように、パソコンもウイルスに感染しないための予防をすることが大切です。ウイルスに感染してしまうパソコン利用者のほとんどは、この予防を怠っていたり、間違った対策をとってしまっているのです。事実、国内の企業及び自治体、5000件を対象に実施された調査ではウイルス対策方法について「知らない」という回答が釣46% 。
「存在は知っている」という回答も含めると、実に80 % 以上が、ウイルス対策についての理解が不十分です。これでは、ウイルスによる被害が世間をにぎわすのも当たり前です。繰り返しますが、大切なのは「正しい対策を行う」ことになります。
インターネット環境の危険度
- フォルダの共有設定を利用している
- Windowsには、ネットワーク上のほかのパソコンとファイルをやりとりするための機能がある。これを悪用されると、ウイルスを送り込まれたり、他人にパソコンをのぞかれたりする危険性がある。
- PCの電源を落とさない
- ブロードバンド化で常にネットワークに接続しておりPCの電源を落とさない
- 暗号化の意味がわからない
- セキュリティー対策が施されていないオンラインショップなどで気にせず買い物をする
- アダルトサイトによくアクセスする
- アダルトサイトには、契約する意思がないのに、画像をクリックしただけで、利用料金を請求されるなどのワナが多い
- Windowsのアップデートをしたことがない
- Windowsアップデートは、パソコンのセキュリティを高める最重要手段。「優先度の高い更新プログラム」は、必ずインストール。
- ウィルスのパターンファイルを更新していない
- ウィルす対策ソフトはインストールするだけではダメ。アップデートを行わないと意味がない。最新のウィルスにも対応したパターンファイルをアップデートしなければならない。
- 自分の名前の一部をパスワードに設定している
- 自分や家族の名前、誕生日など、他人が容易に推測できるような単語をパスワードにしてはいけない。勝手に利用されてしまう可能性がある。
- 掲示板への書き込みをする
- 不特定多数の人が利用する掲示板には住所や電話番号などの個人情報を安易に書き込むのは、かなり危険。できればメールアドレスの公開も控えたい。
PCのウイルス感染は、私たちのデジタルライフに深刻な影響を与える可能性があります。ここでは、PCがウイルスに感染する主なリスク要因と、それらを防ぐための対策について詳しく解説します。
PCウイルス感染の主なリスク要因
PCのウイルス感染は、様々な経路から起こり得ます。特に注意すべきは以下の点です。
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不審なメールや添付ファイルの開封:
手口: 信頼できる送信元を装ったり、興味を引くような件名や内容で送られてくるメールに、ウイルスが仕込まれた添付ファイル(例: 請求書、荷物の追跡、写真など)が含まれていることがあります。これらのファイルを開いたり、メール本文中のURLをクリックしたりすることで感染します。
具体例: 偽の銀行からの通知メール、宅配業者を装った再配達依頼メール、友人や知人になりすました不審なメールなどが挙げられます。
リスク: ファイルを開いただけでウイルスが実行されたり、アドレス帳の情報が盗まれ、さらにその情報を使ってウイルスメールが拡散されることもあります(例: Emotet)。
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不正なWebサイトの閲覧やファイルのダウンロード:
手口: 悪意のあるコードが埋め込まれたWebサイトを閲覧するだけで感染する「ドライブバイダウンロード」と呼ばれる手口があります。また、無料のソフトウェアやゲーム、動画などに見せかけて、実際はウイルスが仕込まれたファイルをダウンロードさせ、実行させるケースもあります。
具体例: 違法なコンテンツサイト、偽の警告を表示してソフトウェアのインストールを促すサイト、改ざんされた正規サイトなどが該当します。
リスク: アクセスしただけでウイルスに感染する、個人情報が盗まれる、PCが乗っ取られるなどの被害につながります。
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OSやソフトウェアの脆弱性:
手口: オペレーティングシステム(OS)やインストールされているアプリケーション(ブラウザ、Adobe製品、Officeなど)に存在するセキュリティ上の欠陥(脆弱性)を悪用し、ウイルスが侵入することがあります。
具体例: サポートが終了したWindows XPや7、8を使い続けている場合、新たな脆弱性が発見されても修正プログラムが提供されないため、攻撃の標的になりやすくなります。
リスク: 脆弱性が放置されていると、サイバー攻撃を受けやすくなり、感染のリスクが飛躍的に高まります。
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USBメモリなどの外部記録媒体:
手口: 感染したUSBメモリやSDカード、外付けHDDなどをPCに接続した際に、自動実行機能などを悪用してウイルスが侵入することがあります。
具体例: 拾ったUSBメモリを安易に接続する、複数のPCで使い回すUSBメモリが感染源となる、など。
リスク: 意図せずウイルスを持ち込んでしまい、自身のPCだけでなく、接続先の他のPCやネットワークにも感染を広げる可能性があります。
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不安全なWi-Fiネットワークの利用:
手口: セキュリティ対策が不十分な無料Wi-Fiスポットなどでは、通信が傍受されたり、悪意のある第三者によってPCに不正アクセスされたりするリスクがあります。
リスク: 個人情報や機密情報が盗まれたり、PCが外部から攻撃されたりする可能性があります。
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偽セキュリティソフトやアドウェア:
手口: 偽のウイルス警告などを表示し、不安を煽って偽のセキュリティソフトをインストールさせようとします。これらは実際にはウイルスやアドウェア(広告表示プログラム)であり、PCの動作を阻害したり、個人情報を収集したりします。
リスク: PCの動作が重くなる、不要な広告が大量に表示される、個人情報が流出する、などの被害が発生します。
PCウイルス感染のリスクを減らすための予防策
これらのリスクを踏まえ、以下の対策を講じることが不可欠です。
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信頼できるセキュリティソフトの導入と常に最新の状態に保つ:
Windowsに標準搭載されている「Windowsセキュリティ(Microsoft Defender)」も有効ですが、より高度な保護を求める場合は、有料のセキュリティソフト(ノートン、ウイルスバスター、ESET、マカフィーなど)の導入を検討しましょう。
セキュリティソフトは、常にウイルス定義ファイルを最新の状態に保つ設定にしておきましょう。
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OSやソフトウェアの定期的なアップデート:
OSや使用しているアプリケーションは、常に最新の状態にアップデートし、脆弱性を解消しておくことが重要です。自動アップデート機能を有効にすることをおすすめします。
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不審なメールやWebサイト、ファイルには細心の注意を払う:
送信元が不明なメールの添付ファイルは開かない、本文中のURLはクリックしない。
怪しいWebサイトにはアクセスしない。
ファイルをダウンロードする際は、信頼できる提供元から行う。
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パスワードの強化と多要素認証の利用:
推測されにくい複雑なパスワードを設定し、使い回しは避ける。
可能なサービスでは、多要素認証(二段階認証など)を設定し、セキュリティを強化する。
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重要なデータのバックアップ:
万が一感染した場合に備え、重要なデータは定期的に外部ストレージやクラウドサービスにバックアップを取っておきましょう。
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不安全なWi-Fiの利用を避ける:<