もしウィルスに感染した場合にはどうなる?

コンピューターウイルスに感染すると、そのウイルスの種類や目的によって様々な症状が現れます。中には、感染に気づかないまま被害が拡大するケースもあります。以下に、一般的なコンピューターウイルスの症状と、それが引き起こす可能性のある被害をまとめました。

自分のPCだけでなく他人のPCにも被害がでてしまう

感染したパソコンに及ぼす影響は、ウイルスの種類によって千差万別です。

  • 保存されたファイルを勝手に削除するなどして、感染パソコンに直接被害を与える
  • 感染したパソコンからIDやパスワード、クレジットカード番号などの個人情報を盗み出す
  • メールソフトなどを悪用し、インターネット経由でひたすら感染パソコンを増やす
  • 感染したパソコンを利用し、インターネット上にある特定のコンピュータを攻撃する

などがあります。特に後者の2つについては、感染したパソコンの調子が悪くなるわけではない上に、傍目にはウイルスが悪さをしていることもわからないから厄介といえるでしょう。

それゆえに、ウイルスを軽視する人も多いが、それは大きな間違いだ。

たとえば、電子メールで感染を広げるタイプのウイルスは、感染したパソコンに保存されているアドレス帳や、ホームページのキャッシュからメールアドレスを集めて、自分のコピーを送りつける。ウイルスの感染を甘く見ていると、ある日突然、取引先や上司などから「ウィルスが送られてきた」と怒鳴りつけられることもあるかもしれません。

感染被害のタイプもさまざま

ウィルスによる被害の種類は、ウイルスの種類だけあるといっても過言ではありません。最近は自己伝染機能でひたすら感染を広げるタイプが主流ですだが、感染を広げるとともに、さらに別の悪さをする、複数の能力を併せ持つウィルスも多数存在します。

気をつけたいのは、ウイルスは感染してすぐに悪さをするとは限らない点。です。

発病までに潜伏期間のあるウイルスも多数あります。今は異常が見られないガlら大丈夫、と思い込むのは、大きな間違いです。

画面に異常が発生

ウィルスに感染し、発病した際には、症状が日に見える場合と見えない場合があります。画面上に症状が現れるウイルスは、システムを破壊するようなことは少ないのが特徴です。しかし、パソコンを利用する上で、迷惑なことには変わりありません。

ファイルが削除されるケースも

数あるウイルスのなかでも、特にやっかいなのが、この手のウイルスです。ウインドウズの動作に密接に関係しているファイルが削除、または破壊されてしまうと、ウィンドウズが二度と起動しなくなる可能性もあります。ウイルスによっては、特定のファイルの内部に入り込んで潜伏するものもあり、この場合はウィンドウズを再インストールしても、ウイルスを削除できない場合が多いのが特徴です。

他のPCにウィルスを送る

ウイルスは自己伝染機能により、自分のコピーをほかのパソコンへ送ります。これがエ目然界のウイルスに例えられる所以です。伝染力が強ければ、たった1個のウイルスからでも、簡単に感染パソコンを増やすことができてしまいます。インターネットが普及した現在ならば、数日で何万というパソコンを破壊することも不可能ではないのです。

特定のPCのみ攻撃する

2003年8月に世界中で大流行したウィルス「エムエスプラスター」は感染したパソコンを利用し、特定のPCに不正なデータを送山侶することで、攻撃を仕掛けます。

世界中のパソコンから一斉にデータが送られてきたら、標的とされたコンピュータは処理が間に合わなくなり、止まってしまいます。仮に医療関係などのコンピュータが狙われたら、人命にもかかわりかねません。

ウイルス感染を安易に考えてはいけないのです。

1. パフォーマンスの低下

  • 動作が遅くなる: アプリケーションの起動やファイルの開閉、Webページの表示などが全体的に遅くなります。ウイルスがバックグラウンドで動作し、システムのリソース(CPU、メモリ、ディスク)を消費するためです。
  • フリーズやクラッシュの増加: パソコンが頻繁に固まったり、強制的に再起動したりするようになります。
  • インターネット接続が遅くなる: ウイルスがネットワーク帯域を消費して、外部との不正な通信を行う場合があります。

2. 不審な挙動や表示

  • 身に覚えのない警告メッセージやポップアップ広告の表示: 偽のセキュリティ警告や、アダルトサイトへの誘導など、不審な広告が頻繁に表示されます。クリックすると、さらに別のマルウェアに感染させられたり、個人情報を抜き取られたりする可能性があります。
  • 身代金要求画面の表示(ランサムウェア): 画面全体がロックされ、「ファイルを元に戻すには身代金を支払え」といったメッセージが表示されます。ファイルが暗号化され、アクセスできなくなる被害が生じます。
  • Webブラウザの異常: ホームページや検索エンジンが勝手に変更されたり、見覚えのないツールバーが追加されたりします。
  • 心当たりのない通知や警告: セキュリティソフトではない、見慣れないアイコンからの通知が表示されることがあります。

3. ファイルやデータの異常

  • ファイルが勝手に削除・変更される: 大切なファイルやデータが消えたり、内容が書き換えられたり、拡張子が変更されたりします。
  • 身に覚えのないファイルが増える: 意図しないファイルやフォルダが作成されます。
  • ファイルへのアクセスができない: ファイルが暗号化されたり、破損したりして、開けなくなることがあります。

4. ネットワーク活動の異常

  • 勝手にメールが送信される: 自分のメールアドレスから、身に覚えのないメールが第三者に送信されます。これは、ウイルスが感染を拡大させるために利用される手口です。
  • 不審な通信が発生する: ファイアウォールなどで、普段とは異なる通信が検出されることがあります。
  • SNSアカウントの乗っ取り: SNSのアカウントが乗っ取られ、不審な投稿やメッセージが発信される場合があります。

5. その他の深刻な被害

  • 個人情報や機密情報の流出: クレジットカード情報、オンラインバンキングのログイン情報、氏名、住所、電話番号などの個人情報が盗み出され、悪用される可能性があります。企業の機密情報が流出することもあります。
  • システム破壊: 最悪の場合、オペレーティングシステムや重要なファイルが破壊され、パソコンが起動しなくなることがあります。
  • PCの乗っ取り: 遠隔操作され、スパムメールの送信元にされたり、DDoS攻撃の踏み台にされたりする場合があります。

感染のサインに気づいたら

上記のような症状が現れた場合、ウイルス感染の可能性を強く疑う必要があります。早急に以下のような対処を行うことが重要です。

  1. ネットワークからの切断: Wi-Fiを切る、LANケーブルを抜くなどして、インターネット接続を遮断します。
  2. ウイルス対策ソフトでのスキャン: 導入しているウイルス対策ソフトで、システム全体をスキャンします。最新の定義ファイルに更新してから実行してください。
  3. 重要なデータのバックアップ: 可能な範囲で、重要なデータを別のメディア(外付けHDDなど)にバックアップします。ただし、バックアップ先にウイルスを感染させないよう注意が必要です。
  4. 専門家への相談: 自分で対処できない場合や、被害が深刻な場合は、PC修理業者やセキュリティ専門家、メーカーのサポートに相談しましょう。

日頃から、信頼できるウイルス対策ソフトの導入と最新の状態への更新、OSやソフトウェアのアップデート、不審なメールやWebサイトに注意するなどの対策を講じることが、感染予防には不可欠です。

サブコンテンツ

このページの先頭へ