ウィルス感染していないかを調べる方法
パソコンがウィルスに感染しているかを知る方法を紹介します。ウィルス感染を確かめる
ウイルスはパソコン内に侵入し、感染させたのち、インターネットを使って不特定多数のパソコンに被害を拡大してしまいます。厄介なのは、自分のパソコンがウイルスに感染していても、それを目視で見つけるのは極めて困難なことです。ウイルスに感染しているかを確認するには、ウイルス対策ソフトを導入することで対策します。
ウイルス対策ソフトはパソコンに潜んでいるウイルスを見つけ出し、駆除するほか、新たなウイルスの侵入を防いでくれます。ウイルスだけでなく、パソコンのなかから情報を盗もうとするスパイウエアなどにも対応しています。
毎日のように新種が生まれるウイルス。新しいウィルスに対抗するには、ウイルス対策ソフトにも新しいウィルスの情報が必要になります。これが「パターンファイル( 定義ファイル)」です。
ウィルス対策ソフトの製作会社は、24時間体制でウイルスの動向を監視しており、新種のウイルスが発見されると、ただちにウィルスの解析と、パターンファイルの作成を行います。こうして作られたパターンファイルは、インターネット経由で各利用者のウィルス対策ソフトヘ配布されます。/
しかし、これではパターンファイルが作られない限り、新しいウイルスには対抗できないことになります。
そこで、最近のウィルス対策ソフトは、ファイルやディスクの変更などを常時監視し、「ウィルスファイル独特の特徴」を検出することで、未知のウイルスにも素早く対応できるよう工夫されています。
とはいえ、多くの場合は、新種のウイルスが蔓延するよりも早く、パターンファイルが作成、配布されるのが一般的です。パターンファイルを常に更新していれば、ウイルス感染の可能性は激減します。
1. パソコンの異常な兆候をチェックする
ウイルスに感染すると、多くの場合、普段と異なる以下のような症状が現れます。これらの兆候に心当たりがあるか確認してみましょう。- 動作が異常に遅くなる: アプリケーションの起動、ファイルの開閉、Webページの読み込みなどが普段より明らかに遅い。
- フリーズやクラッシュが頻繁に起こる: パソコンが突然固まったり、強制的に再起動したりする回数が増える。
- 身に覚えのない警告メッセージやポップアップ広告が表示される: 「ウイルスに感染しました」といった偽の警告や、頻繁な広告表示。
- 見覚えのないファイルやフォルダが増えている、またはファイルが消えている/開けない: 勝手にファイルが作成されたり、重要なファイルが削除されたり、暗号化されてアクセスできなくなったりする。
- インターネット接続が遅くなる、または不審な通信がある: 普段より通信速度が遅い、またはファイアウォールなどで不審な外部通信が検出される。
- Webブラウザの設定が勝手に変更される: ホームページや検索エンジン、ツールバーなどが意図せず変更されている。
- 身に覚えのないメールが送信されている: 自分のメールアドレスから、知らない間に他人にメールが送られている。
- ファンの音が異常に大きい/パソコンが熱くなる: ウイルスがバックグラウンドで大量の処理を行うことで、CPUに負荷がかかり、ファンが高速で回転したり、パソコン本体が異常に熱くなったりする。
2. セキュリティソフトでスキャンする
これが最も確実で基本的な方法です。- 導入済みのセキュリティソフトを最新の状態に更新する: ウイルス定義ファイル(ウイルスの特徴を識別するためのデータ)が古いと、新しいウイルスを検出できません。必ず最新の状態に更新してからスキャンを実行してください。
- フルスキャンを実行する: クイックスキャンでは主要な場所しかチェックされないため、感染が疑われる場合は「フルスキャン」または「完全スキャン」を実行しましょう。これには時間がかかることがありますが、パソコン全体を徹底的に検査できます。
- Windowsの場合(Windows セキュリティ / Microsoft Defender):
- 「スタート」ボタンをクリックし、「設定」を開きます。
- 「プライバシーとセキュリティ」→「Windows セキュリティ」→「ウイルスと脅威の防止」と進みます。
- 「クイックスキャン」の下にある「スキャンのオプション」をクリックします。
- 「フルスキャン」または「Microsoft Defender Antivirus (オフライン スキャン)」を選択し、「今すぐスキャン」をクリックします。
- 「オフラインスキャン」は、Windowsが起動していない状態でスキャンを行うため、より巧妙なウイルスを検出できる場合があります。実行するとパソコンが再起動します。
- Windowsの場合(Windows セキュリティ / Microsoft Defender):
- 検出された場合の対処: セキュリティソフトがウイルスを検出した場合、指示に従って「削除」「隔離」「駆除」などの適切な処置を行いましょう。
3. 無料のオンラインスキャンツールを利用する
現在導入しているセキュリティソフトに加えて、別のツールで二重チェックしたい場合に有効です。- 有名なオンラインスキャンツール:
- ESET Online Scanner: ESET社が提供する無料ツール。インストール不要で、Webブラウザから手軽にスキャンできます。
- Microsoft Safety Scanner: Microsoftが提供するツール。ダウンロードして実行するタイプで、10日間使用できます。
- VirusTotal: Googleが提供するサービス。ファイルやURLをアップロード・入力することで、多数のセキュリティベンダーのスキャンエンジンで一度にチェックできます。ただし、駆除機能はありません。
- 利用方法: これらのサービスのWebサイトにアクセスし、指示に従ってスキャンを実行します。通常、個人情報の登録などは不要で、無料で利用できます。
4. ネットワーク接続を確認する
- 不審な通信履歴がないか確認する: ファイアウォールソフトやルーターのログなどで、覚えのない大量の通信や、不審なIPアドレスへの接続がないか確認します。これは専門知識が必要な場合もあります。
5. タスクマネージャーで不審なプロセスをチェックする
- Windowsの場合: 「Ctrl + Shift + Esc」キーを押してタスクマネージャーを起動します。「プロセス」タブで、見慣れない名前のプロセスや、異常にCPUやメモリを消費しているプロセスがないか確認します。ただし、正規のシステムプロセスと区別するのが難しい場合もあります。不審なプロセス名を見つけたら、インターネットでその名前を検索してみるのも良いでしょう。
感染が疑われる場合の緊急対処
- インターネットから切断する: Wi-Fiをオフにする、LANケーブルを抜くなどして、すぐにインターネット接続を遮断します。これにより、ウイルスの拡散や情報漏洩を最小限に抑えられます。
- 重要なデータのバックアップ(可能であれば): 感染していない安全な外付けストレージに、重要なデータをバックアップします。ただし、ウイルスがバックアップ先に感染するリスクも考慮し、慎重に行いましょう。
- セキュリティ専門家やPCサポートに相談する: 自分で対処できない、または被害が深刻な場合は、専門家やメーカーのサポートに相談することを強く推奨します。