霰粒腫 漢方 で症状を軽減したい 再発防止で注意すること

霰粒腫 漢方 で症状を軽減したいという声はたくさんあります。霰粒腫の漢方による改善と再発防止法は、マイボーム腺の詰まりという西洋医学的な原因に加え、体内の「熱」「湿」「血流の滞り」という東洋医学的な根本原因にアプローチすることを目的としています。
霰粒腫 には 十味敗毒湯 を服用します。霰粒腫 にはものもらいには「霰粒腫」(さんりゅうしゅ)と「麦粒腫」(ばくりゅうしゅ)という 2 種類があります。
霰粒腫 漢方 で症状を軽減したい
霰粒腫(さんりゅうしゅ)がなかなか治らず、切開手術を避けたい、あるいは何度も再発を繰り返してうんざりしていませんか?
一般的な点眼薬や軟膏では、まぶたの「しこり」や「体質的な詰まり」の根本解決には至らないことが少なくありません。そこで注目されているのが、漢方によるアプローチです。
漢方治療は、霰粒腫の原因を単なる目の病気としてではなく、体内の「熱」や「湿(老廃物)」の滞りとして捉えます。この記事では、**「霰粒腫の症状を軽減し、再発を防ぐ」**ために、東洋医学的な根本原因と、今日から実践できる漢方薬の選び方、そして再発防止のための生活習慣の秘訣を徹底解説します。
薬だけに頼らず、体質から改善したいとお考えなら、ぜひこの記事を最後までお読みください。
霰粒腫の東洋医学的な原因分析
霰粒腫は、東洋医学では主に「胞瞼」(まぶた)の疾患として捉えられます。単純な細菌感染(麦粒腫)と異なり、皮脂の詰まりと慢性的な炎症(しこり)を伴う霰粒腫は、体内の異常な代謝物や熱が目もとに停滞した状態と考えられます。
漢方的な原因 | 状態 | 霰粒腫との関係性 |
湿熱内盛(しつねつないせい) | 脂っこいもの、甘いもの、アルコールなどの過剰摂取、あるいは脾胃(消化器)の機能低下により、体内にネバネバした老廃物(湿)と炎症(熱)が停滞している状態。 | マイボーム腺の分泌物が過剰になったり、質が悪くなったりして詰まりやすくなる。霰粒腫の主要な原因とされる。 |
肝鬱化火(かんうつかか) | ストレスや睡眠不足により、「気」の巡りが滞り(肝鬱)、熱が発生し(化火)、それが目もとに上衝している状態。 | 炎症や赤みを伴う急性霰粒腫を引き起こしたり、症状を悪化させたりする。 |
気滞血瘀(きたいけつお) | 症状が慢性化し、しこり(腫瘤)として残ってしまった状態。気や血(栄養)の巡りが悪く、病変部が凝り固まっている。 | しこりがなかなか引かない慢性期の霰粒腫の病態。 |
霰粒腫の漢方による改善法と処方例
漢方治療は、これらの東洋医学的な原因(体質)に応じて、オーダーメイドで処方が行われます。
1. 炎症・熱・詰まりを取り除く処方(急性期~再発予防)
漢方処方例 | 適用される体質・症状 | 期待される効果 |
竜胆泻肝湯(りゅうたんしゃかんとう) | 赤み、腫れ、熱感が強く、イライラしやすい(肝鬱化火・湿熱) | 肝臓の熱や湿熱を強力に取り除き、炎症を鎮める。 |
柴胡清肝湯(さいこせいかんとう) | ストレスや精神的な緊張を伴いやすい、熱がこもりやすい小児 | 肝の熱を冷まし、気分のイライラを緩和しながら体質を整える。 |
平胃散(へいいさん) | 胃腸が弱く、食後に胃もたれしやすい、脂質の代謝が悪い(湿熱内盛) | 脾胃の湿を取り除き、消化吸収機能を高めて老廃物の蓄積を防ぐ。 |
2. しこりを散らし再発を防止する処方(慢性期・再発防止)
しこりが残り、慢性化した状態(気滞血瘀)には、血流を改善し、しこりをやわらげる働きを持つ生薬が加えられます。
漢方処方例 | 適用される体質・症状 | 期待される効果 |
治頭瘡一方(ぢづそういっぽう) | 霰粒腫や吹き出物を繰り返す、化膿しやすい体質 | 炎症を抑えつつ、できものを排出し、硬結(しこり)を散らす作用が期待される。 |
駆瘀血剤(くおけつざい)(例:桂枝茯苓丸、折衝飲など) | しこりが固く残っている慢性期に使用 | 血流を改善し、滞ったしこりをやわらげて吸収を促す。 |
漢方と連携した再発防止のための養生法
漢方は薬だけでなく、日々の生活習慣(養生)と合わせて行うことで真の効果を発揮します。
1. 目の周囲の局所ケア(西洋医学の推奨事項)
これは日本眼科学会なども推奨している、霰粒腫の再発防止に最も重要なケアです。
- 温罨法(おんあんぽう): 清潔なタオルを温めて(蒸しタオルなど)、まぶたを38〜40℃程度で5分以上温めます。これにより詰まったマイボーム腺の脂を溶かし、排出しやすくします。
- リッドハイジーン(眼瞼清拭): 温罨法の後に、まつげの根元を綿棒などで優しくマッサージし、詰まりを排出させます。
2. 食生活の改善(東洋医学からのアプローチ)
「湿熱内盛」を防ぐことが再発防止の鍵です。
- 制限すべき食品: 脂質の多い食事(揚げ物、肉の脂身)、甘いもの(菓子、ジュース)、刺激物(香辛料)、アルコールを控え、体内に湿熱が溜まるのを防ぎます。
- 推奨される食品: 脾胃を助け、湿を取り除く作用がある食品(ハトムギ、豆類、きのこ類など)を積極的に摂る。
3. ストレス・睡眠管理
「肝鬱化火」を防ぎ、自律神経を整えることが大切です。
- 十分な睡眠を確保し、ストレスを溜めないように心がけます。特に夜更かしは東洋医学で「肝」に負担をかけると考えられます。
学会情報と専門家への相談
現行の日本眼科学会の指針において、霰粒腫の主要な治療法は、ステロイド薬の注射、抗菌薬の点眼、およびしこりが残った場合の切開手術です。漢方治療は、主に再発を繰り返す人や体質改善を望む人に対する補完的な治療として行われることが一般的です。
- 漢方治療を希望する場合は、必ず漢方専門医や漢方薬剤師に相談し、自身の体質や症状に合った処方を受けてください。自己判断での服用は避けましょう。
- 強い痛みや赤みがある場合は、悪性腫瘍などの鑑別が必要な場合もあるため、まず眼科専門医の診察を優先してください。
十味敗毒湯
漢方薬で症状を軽減、または治したいというときは、十味敗毒湯 という漢方薬が効きます。
特徴
- 発症部位: 上まぶたや下まぶた。
- 症状: 無痛の硬いしこり。炎症がない場合は痛みや赤みはほとんどありませんが、細菌感染が併発すると炎症や痛みを伴うことがあります。
- 大きさ: 数ミリから数センチに及ぶことがあります。
原因
- 脂腺の閉塞: 霰粒腫はマイボーム腺の分泌物が詰まることで発生します。これは、皮脂の分泌が過剰だったり、分泌物が固化したりすることが原因とされています。
- 皮膚の状態: 皮膚の油分が多い場合や、アクネ菌のような皮膚の細菌が関与することがあります。
- 基礎疾患: 脂漏性皮膚炎や慢性の眼瞼炎があると発症しやすい傾向があります。
ものもらい (麦粒腫) の原因は、主にまぶたの縁にある毛穴や脂腺(マイボーム腺)が細菌感染することによって引き起こされます。具体的な原因としては以下のようなものが考えられます:
- 細菌感染:
- 代表的な原因菌は黄色ブドウ球菌です。細菌が毛穴や脂腺に入り込んで炎症を引き起こします。
- 皮脂の過剰分泌:
- 皮脂が過剰に分泌されると、毛穴や脂腺が詰まりやすくなり、細菌が繁殖しやすくなります。
- 不十分なまぶたの清潔:
- まぶたを清潔に保たないと、細菌が繁殖しやすくなり、感染のリスクが高まります。
- 目のこすりすぎ:
- 目を頻繁にこすると、細菌がまぶたに入り込みやすくなります。また、手が不潔な場合、細菌が直接目に移ることもあります。
- 免疫力の低下:
- ストレスや疲労、栄養不足などで免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなります。
- 接触レンズの不適切な使用:
- レンズの衛生管理が不十分だと、細菌が目に入りやすくなります。また、レンズを装着する際の手指の清潔さも重要です。
予防策
ものもらいを予防するためには、以下のような対策が有効です:
- まぶたの清潔を保つ:
- 毎日の洗顔でまぶたをきれいにし、皮脂や汚れを取り除きます。
- 手洗いを徹底する:
- 目を触る前には必ず手を洗い、清潔を保ちます。
- 目をこすらない:
- 目がかゆい場合はこすらず、冷やしたタオルで軽く押さえるなどして対処します。
- 適切な食生活:
- バランスの取れた食事を心がけ、ビタミンやミネラルを十分に摂取して免疫力を高めます。
- ストレス管理と十分な休養:
- ストレスを減らし、十分な睡眠をとることで、免疫力の低下を防ぎます。
これらの予防策を実践することで、ものもらいの発生リスクを減らすことができます。
ものもらい 漢方で治すのは 十味敗毒湯 です。十味敗毒湯 は、『華岡青洲』という江戸時代の医師が考案した漢方薬で、発赤、腫脹、疼痛、熱感があったり、あるいは化膿しはじめの「化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期」、「じんましん」、「湿疹・皮膚炎」、「水虫」に用いられています。
『ツムラ漢方十味敗毒湯エキス顆粒』は、「十味敗毒湯」から抽出したエキスより製
した服用しやすい顆粒です。
用法・用量
次の量を、食前に水またはお湯で服用してください。
年齢 | 1回量 | 1日服用回数 |
---|---|---|
成人(15歳以上) | 1包(1.875g) | 2回 |
7歳以上15歳未満 | 2/3包 | |
4歳以上 7歳未満 | 1/2包 | |
2歳以上 4歳未満 | 1/3包 | |
2歳未満 | 服用しないでください |
用法・用量に関連する注意
1. 次の人は服用前に医師、薬剤師または登録販売者に相談してください
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦または妊娠していると思われる人。
(3)体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)。
(4)胃腸の弱い人。
(5)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人。
2. 1ヵ月位(化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期に服用する場合には1週間位)服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師または登録販売者に相談してください