水虫 漢方薬 で改善 症状を軽減改善する

2025/06/27

水虫 漢方薬
水虫 漢方薬

水虫 漢方薬 で改善 症状を軽減改善するにはどんな漢方薬を選んだらいいのでしょうか。水虫(みずむし)は、白癬菌(はくせんきん)というカビが皮膚に繁殖して起こる病気です。この白癬菌は手や体のほかの部分にも感染しますが、90パーセント近くは足で、特に足の指に発生します。菌が足に繁殖しやすいのは、靴や靴下をはいて足がむれ、菌にとって過ごしやすい環境になるからです。最近では、女性も仕事などで一日中、靴をはいたまま過ごす人が増えたために、男性に限らず女性も水虫に悩む人が多くなっています。

水虫 漢方薬 で改善

足にできる水虫には、赤くジュクジュクしたり白くふやけたりが足の指と指の間にできる趾間型(しかんがた)や、強いかゆみを伴って土踏まずのあたりに小さな水疱ができる小水疱型(しょうすいほうがた)、かかとが乾燥して角質が厚く硬くなる角質増殖型があります。また、爪に感染して水虫になる爪白癬(つめはくせん)もあります。

白癬菌は高温多湿を好み、皮膚に汚れや汗が残った状態だと菌が繁殖しやすいので、足や体をいつも清潔に保っていることが大切です。

水虫は接触することで感染します。例えば、家族の中に水虫の人がいる場合には、水虫の人と同じバスマットやタオルを使ったり、スリッパを履いたりすることで白癬菌が付着します。また、プールや温泉、銭湯といった不特定多数の人が素足で利用する施設では、白癬菌が足に付着しやすくなります。ただし、白癬菌が付着したからといって、すぐに感染するわけでありません。皮膚に入り込んでから感染するまでには一日ぐらいかかるともいわれているので、毎日、清潔を保ちましょう。傷口があったり免疫力が落ちていたりすると感染する可能性があるので、よく洗い流し、菌が繁殖しないよう気をつけましょう。

漢方薬で水虫(みずむし)の症状を改善する

水虫に一番良くないのは、むれることだと考えられています。夏の間などには、できるだけ裸足で過ごしたほうが良いでしょう。そして、きれいに洗って乾かし、清潔にしておきましょう。
症状が治ったと思っていても白癬菌は残っていることが多いので、すぐに治療を止めずに、根気よく継続したほうがよいです。

水虫に十味敗毒湯と温清飲を併用する漢方治療の考え方

水虫治療において、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう) と 温清飲(うんせいいん) を併用するというアプローチは、漢方医学的な診断に基づき、体質や症状の異なる側面へ同時に働きかけることを目指します。しかし、これは専門的な判断が必要なため、必ず漢方専門医や漢方に詳しい医師、薬剤師の指導のもとで行ってください。自己判断での服用は避けましょう。

十味敗毒湯と温清飲それぞれの特性

まず、それぞれの漢方薬がどのような特性を持ち、水虫の症状にどう作用すると考えられるかを見ていきましょう。

1. 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

  • 効能・効果: 化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、じんましん、急性湿疹、水虫。
  • 漢方的見方: 体内の「毒」(炎症や化膿の原因となるもの)を排出する作用があるとされます。特に、皮膚に熱感や赤み、かゆみ、腫れがあり、化膿傾向のある水虫に適していると考えられます。排膿作用や抗炎症作用が期待され、皮膚の炎症を鎮めることを目的とします。
  • イメージ: 急性の炎症を伴う皮膚トラブルの「消火剤」のような役割。

2. 温清飲(うんせいいん)

  • 効能・効果: 比較的体力があり、皮膚はかさかさして色つやが悪く、のぼせるものの次の諸症:月経不順、月経困難、更年期障害、神経症、湿疹・皮膚炎。
  • 漢方的見方: 「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」と「四物湯(しもつとう)」という二つの代表的な処方が合わさったものです。
    • 黄連解毒湯の作用: 体内の余分な「熱」を取り除き、炎症を鎮めます。
    • 四物湯の作用: 血液や体液の巡りを改善し、「血(けつ)」の不足を補い、皮膚に潤いを与えます。
    • この組み合わせにより、体内の慢性的な熱や炎症を冷ましつつ、皮膚の乾燥やかさつき、血行不良を改善し、皮膚の抵抗力を高めることを目指します。特に、水虫が慢性化して皮膚が肥厚したり、乾燥したりしている場合や、体質的に熱がこもりやすい、のぼせやすい、皮膚が乾燥しやすいといった方に適している可能性があります。
  • イメージ: 慢性的な炎症を鎮めながら、皮膚のバリア機能を整える「体質改善薬」のような役割。

十味敗毒湯と温清飲を併用する考え方

この二つの漢方薬を水虫治療で併用する主な目的は、急性期の炎症やかゆみを抑えつつ、水虫が再発しにくい体質へと根本的に改善していくという両面からのアプローチです。

  • 急性期(炎症が強い、ジュクジュク、かゆみがひどい): 十味敗毒湯で、現在の強い炎症や皮膚の「毒」を排出することを目指します。
  • 慢性期・体質改善(皮膚の乾燥、肥厚、再発を繰り返す、熱がこもりやすい体質): 温清飲で、体内の余分な熱を冷まし、血行を改善し、皮膚の状態を整えることで、白癬菌が繁殖しにくい体内環境を構築することを目指します。

このように、症状の段階や患者さんの全体的な体質(「証」と呼びます)に合わせて、それぞれの漢方薬が持つ特性を活かして使い分けたり、同時に用いたりすることがあります。例えば、最初は十味敗毒湯で急性の症状を抑え、その後、温清飲で体質改善を図る、あるいは両方を同時に服用して多角的にアプローチするといった方法が考えられます。

漢方薬を服用する際の重要な注意点

水虫治療において、漢方薬は西洋医学の外用薬(塗り薬)と併用されることが一般的です。漢方薬で体質を整え、皮膚の抵抗力を高めつつ、外用薬で直接的に白癬菌を死滅させることで、より効果的な治療が期待できます。

最も重要なのは、自己判断で服用しないことです。漢方薬は「証」(体質や病状を総合的に判断したもの)に合わせて処方されるため、専門家による適切な診断が不可欠です。漢方薬局や漢方専門医を受診し、現在の症状、体質、既往歴などを詳しく伝え、最適な処方を受けてください。

水虫は再発しやすい病気ですので、漢方薬による治療と並行して、足の清潔を保ち、通気性の良い靴を履くなど、日常生活でのケアも徹底することが大切です。

漢方薬では次のような処方が考えられます。

  • 十味敗毒湯 ( じゅうみはいどくとう ) 湿潤性の水虫に用います。水ぶくれが破れて皮がむけているとき、炎症があって化膿しかけているときに使います。急性の湿疹やじんましんなどの皮膚疾患に広く用いられる漢方薬です。
  • 温清飲 ( うんせいいん ) 乾燥性の水虫に用います。皮膚の色ツヤが悪い人の月経困難、更年期障害、血の道症などの婦人科疾患にも効果的な漢方薬です。

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