仮面高血圧の多くの人が 早朝高血圧

ほとんどの 仮面高血圧 早朝高血圧 の症状がある。

薬を飲むタイミング

「仮面高血圧」の多くは、早朝に血圧が高くなる「早朝高血圧」です。

早朝高血圧には2つのタイプがありますが、夜間から早朝にかけて血圧が高くなる「夜間持続型」は、脳卒中や心筋梗そく塞を引き起こす危険性が特に高く、注意が必要です

「夜間持続型」「早朝上昇型」の2タイプある

仮面高血圧にはいろいろなタイプがありますが、よくみられるのが、早朝に血圧が高くなつている「早朝高血圧」です。

早朝高血圧はほかの仮面高血圧と比べ、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす危険性が特に高いといわれています。急性心筋梗塞の発症する時間帯を調べた調査でも、午前6~10時ごろに多発していることがわかっています。

早朝高血圧の種類

早朝高血圧には、次の2つのタイプがあります。

  • 夜間持続型
  • 夜間から早朝にかけて、寝ている間も血圧の高い状態がずっと続くタイプです。

  • 早朝上昇型
  • 寝ている間の血圧は正常ですが、起床してから急激に血圧が上昇して、高血圧の状態になるタイプです。

特に怖いのは夜間持続型

早朝高血圧の2つのタイプのうち、特に危険性が高いのは夜間持続型のほうです。早朝上昇型の場合は、高血圧になっている時間はそれほど長くありません。それに対して夜間持続型では、1日の半分ものあいだ、血圧の高い状態が続いていることになります。そのため、血管や心臓に対する影響が大きく、動脈硬化や心肥大が進行しやすいのです。

夜間持続型の危険性は、さまざまな研究結果にも現れています。心肥大の発症率を調べた研究では、夜間持続型のほうが早朝上昇型より高いことがわかっています。また、夜間の血圧が高い人ほど、脳卒中や心臓病の危険度が増すことも明らかになっています

血圧の1日の変動は自律神経の影響で変わる

朝は心臓血管のリスクが高い

早朝に血圧が高くなるのは、「自律神経」のバランスが変わるためです。私たちの体は、「交感神経」と「副交感神経」の2種類の自律神経がバランスよく働くことで、調整されています。

夜寝ている問は、副交感神経が優位に働いてリラックス状態になり、血圧も安定しています。

一方、起床後は体を活動させようと、交感神経が優位になります。すると体が緊張状態になり、血管が収縮して血圧が上昇するのです。もともとある高血圧に、こうした早朝の血圧の上昇が加わるため、脳卒中や心筋梗塞などの「心血管病」を発症する危険度が増すのです。

1日の中でも変動する

血圧は不安定なもので、常に変動しています。血圧の上昇は、早朝以外にも1日に何回も起きています。

例えば、仕事で緊張を強いられる状況になれば血圧は上がります。大事な商談をしたり、会議で発言したりするときには、血圧は上昇しているのです。

また、テレビを見ていて興奮したときなどにも血圧は上がります。このように血圧が上がっても、健康な人の場合は、心筋梗塞などを起こす危険性はほとんどありません。

ところが、「仮面高血圧や糖尿病、高脂血症、高血圧、喫煙」といった動脈硬化を促進する要因があると、健康な人に比べて心筋梗塞などの危険度が高くなるため、こうした血圧の上昇によって危険な状況になつてしまうことがあります。

特に仮面高血圧は、本人がその危険性に気づいていないので注意が必要です。心筋梗塞などを防ぐためにも、まずは自分が仮面高血圧かどうかを知ることが大切です。

早朝高血圧のリスクを可能な限り減らすには

起床時の血圧をまずはチェックする

早朝高血圧かどうかは、家庭用血圧計で早朝の血圧を測ることでわかります。すでに高血圧の治療を受けている人は、薬をのむ前に測定しましょう。

もし早朝高血圧だった場合には、医師に相談して適切な治療を受けてください。

朝は時間の余裕をもって

早朝高血圧の人は、血圧が高くなるのを防ぐためにも、朝は時間の余裕をもって行動したいものです。
通勤時にあわてて走り出したりすると、血圧の急上昇を招きます。冬は寒い屋外に急に飛び出すのも危険です。

生活習慣の改善を

生活習慣を改善することも、慢性リスクを下げて、脳卒中や心筋梗塞を防ぐのに役立ちます。
具体的には、食塩の摂取量を減らす、減量して肥満を解消する、ストレスを解消することなどを心がけます。また、降圧薬の種類や薬をのむタイミングの変更が必要になることもあります。

禁煙は絶対条件です。

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