小青竜湯 ( しょうせいりゅうとう ) 水っぽい鼻水(アレルギー性鼻炎)

2023/03/22

漢方薬 小青竜湯 ( しょうせいりゅうとう ) は水っぽい鼻水(アレルギー性鼻炎)に悩む方向けの漢方薬です。

小青竜湯 ( しょうせいりゅうとう ) 概要

漢方では「気(き)・血(けつ)・水(すい)」がバランス良くめぐって健康を保っていると考えます。なかでも「水(すい)」は、血液以外の水分や体液を指すもので、食べ物や飲み物の中の水分を消化吸収によって人の体に必要な形にして、体をうるおすもののことです。体の「水(すい)」のめぐりがうまくいかずに排泄できないと、体内に余分な「水(すい)」がたまりやすくなり、さまざまな不調を起こします。

その「水(すい)」が鼻からあふれ出たものが鼻水(鼻汁)です。また、「水(すい)」が「気(き)」の流れをさまたげるため、その「気(き)」を動かそうとしてくしゃみが出ます。
漢方薬「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」は、「水(すい)」によって冷えた体の部分を温めながら水分代謝を促すとともに、「気(き)」を動かして、鼻水(鼻汁)・くしゃみなどの鼻症状を抑える作用があります。眠くなる成分が入っていないので、仕事や学校で眠くなりたくない方にも適しています。

水のような鼻水(鼻汁)や痰(たん)、くしゃみ、鼻づまり、咳などの症状があるとき、かぜやアレルギー性鼻炎などのときによく処方されます。また、花粉症の治療にも使われているほか、鼻炎、気管支炎、気管支喘息(ぜんそく)などにも用いられます。

子供の気管支ぜんそく、小児ぜんそくには、柴朴湯 ( さいぼくとう ) 麻杏甘石湯 ( まきょうかんせきとう ) が向いています。

効能・効果

体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症

配合生薬・成分

成人1日の服用量3包(1包1.0g)中
小青竜湯エキス(1/2量)…2600mg
(マオウ・シャクヤク・カンキョウ・カンゾウ・ケイヒ・サイシン・ゴミシ各1.5g、ハンゲ3gより抽出。)
添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを含有する。

用法・用量

次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。

年齢 1回量 1日服用回数
成人(15才以上) 1包 3回
15才未満7才以上 2/3包
7才未満4才以上 1/2包
4才未満2才以上 1/3包
2才未満 1/4包

 

用法・用量に関連する注意

(1)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(2)1才未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合にのみ服用させてください。

注意点・副作用

  • してはいけないこと
    (守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなります)
    次の人は服用しないでください
    生後3カ月未満の乳児
  • 相談すること
    1. 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
      (1)医師の治療を受けている人
      (2)妊婦又は妊娠していると思われる人
      (3)体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)
      (4)胃腸の弱い人
      (5)発汗傾向の著しい人
      (6)高齢者
      (7)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人
      (8)次の症状のある人
      むくみ、排尿困難
      (9)次の診断を受けた人
      高血圧、心臓病、腎臓病、甲状腺機能障害
    2. 服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
      皮膚 発疹・発赤、かゆみ
      消化器 吐き気、食欲不振、胃部不快感

      まれに下記の重篤な症状が起こることがある。
      その場合は直ちに医師の診療を受けてください。

      間質性肺炎 階段を上ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる、空せき、発熱等がみられ、これらが急にあらわれたり、持続したりする。
      偽アルドステロン症、ミオパチー 手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりに加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ、徐々に強くなる。
      肝機能障害 発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。
    3. 1カ月位(感冒に服用する場合は5~6日間)服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
    4. 長期連用する場合には、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください

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