外耳炎 漢方薬 で改善 症状を軽減改善する
外耳炎 漢方薬 で改善 症状を軽減改善するにはどんな漢方薬を選ぶのがいいのでしょうか。中耳炎のページにあるように、耳は入り口のほうから外耳、中耳、内耳と分けられていて、耳の穴の入り口から鼓膜までのことを外耳道(がいじどう)いいます。
皮膚の下が軟骨組織でできている、外耳道の入り口から手前の半分くらいのところには、上皮に毳毛(ぜいもう)といわれるとても細い毛が生えていて、耳垢腺(じこうせん)や脂腺があります。耳垢腺は汗腺の一種なのですが、ここから耳垢(みみあか)が産生されます。
外耳道には皮膚の自浄作用があって、食べものを噛んだりする顎(あご)の運動によって、耳垢は自然に入り口のほうへ移動していくような仕組みになっています。ところが、不適切に耳掃除することで、入り口から半分くらいまでにしかないはずの耳垢が綿棒で奥へと押し込まれてしまったり、耳かきなどで薄い皮膚をひっかいて傷つけてしまうと、化膿菌が入り込んだりして、外耳炎が起こってしまうのです。
なんとなくかゆいような症状から始まって、数日経過すると強い痛みが出てきます。こうなると、食べものを噛んだり、耳に軽く触れるくらいでも痛みます。さらにひどくなると、耳から膿のような液体(耳だれ)が出たり、耳鳴りがしたり、音が聞こえにくくなったりもします。
外耳道の皮膚はもともと薄くて、外からの刺激に対して弱いのです。耳がかゆくなったからといって耳掃除をしすぎると、外耳道が傷つき、かゆみを生じることになるので注意しましょう。
外耳炎は、耳掃除がクセになっている人ほど治りが悪く、再発もしやすい傾向にあります。耳に触りすぎないことが大切です。
外耳炎 症状
- 耳の痛み: 何度も鋭い痛みがあり、触れたり、引っ張ったりすると痛みが増すことがあります。
- 耳垢の増加: 耳垢が増えて、耳の中が詰まった感じがします。
- 耳のかゆみ: 耳がかゆく感じることがあります。
- 耳の赤み: 外耳道が赤く腫れたり、炎症を起こしている場合があります。
- 聴力の低下: 痛みや炎症のため、耳の中に何かが詰まっている感じがあり、聴力が低下することがあります。
- 耳周囲の腫れ: 耳の周りが腫れたり、膿が出たりすることがあります。
外耳炎 漢方薬 で改善
細菌の感染によるものですから、普段から清潔にしておき、汚れた爪でひっかいたりしないように注意しましょう。
漢方薬では、次のような処方が考えられます。
- 十味敗毒湯 ( じゅうみはいどくとう ) 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)は、漢方薬の一つで、熱病、感染症、中毒、膿症などに使われる方剤の一つです。主に解毒利膿、清熱散瘡の作用があります。湿疹やおできなどの皮膚病によく用いられる薬です。耳に熱感や痛み、腫れがあるときに効果的です。
- 小柴胡湯 ( しょうさいことう ) 小柴胡湯(しょうさいことう)は、漢方薬の一つで、体の調子を整えるための方剤の一つです。主に解熱、解毒、和中の作用があり、熱病、肝気郁滞、ストレスなどに用いられます。食欲不振や吐き気などの胃腸の症状がある人、外耳炎の再発を繰り返す人に使います。
- 排膿散及湯 ( はいのうさんきゅうとう ) 排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)は、漢方薬の一つで、膿の排出を促し、炎症を鎮める作用がある方剤の一つです。主に急性化膿性中耳炎や副鼻腔炎、扁桃炎などの感染症に用いられます。名前のとおり、膿を体外へ出す作用があります。傷が化膿しやすい人がのみ続けることで、体質改善に期待できます。外耳炎は、中耳炎や副鼻腔炎とは異なり、外耳道の炎症であり、膿のたまりや炎症を鎮めるために排膿散及湯は使用されません。外耳炎の場合には、局所的に抗生物質の点耳薬や外用軟膏を使用することが一般的です。また、漢方薬の中でも、清熱解毒作用がある生薬を配合した方剤が使用されることがあります。