苓桂朮甘湯 ( りょうけいじゅつかんとう ) めまい ふらつき
漢方薬 苓桂朮甘湯 ( りょうけいじゅつかんとう ) に関する情報です。体力がなく、めまい、ふらつき、のぼせ、動悸などがあって、尿量が減少している人に用いられる処方です。そうした症状のある人の、神経症、立ちくらみ、めまい、頭痛、息切れなどで用いられます。
漢方の診察で、みぞおちのあたりを叩くと、水がたまっているようにポチャポチャ音がする「胃部振水音(いぶしんすいおん)」が処方の目安とされています。
「水」を巡らせ、「気」の逆流を改善
漢方では、めまいの第一の原因は体内の水分が停滞したり偏在したりする「水滞(すいたい)」であると考えています。「苓桂朮甘湯」は「水滞」を改善する薬の一つで、あわせて生命活動の根源的なエネルギーである「気」が逆流する「気逆」を改善します。
苓桂朮甘湯 ( りょうけいじゅつかんとう ) 商品概要
苓桂朮甘湯 ( りょうけいじゅつかんとう ) は、尿量が減少したり、めまいやふらつき、または動悸がある人のめまい、頭痛、息切れ、ノイローゼなどの症状に用いられている漢方薬です。漢方の原典である医書「傷寒論(しょうかんろん)」、「金匱要略(きんきようりゃく)」に記されています。
ツムラの漢方製剤 苓桂朮甘湯 エキス顆粒 は、漢方処方「苓桂朮甘湯」から抽出したエキスよりつくられた、服用しやすい顆粒のおくすりです。
効果・効能
めまい、ふらつき、または動悸があり、尿量が減少するものの次の諸症状に。
- 神経質
- ノイローゼ
- 動悸
- 息切れ
- 頭痛
成分
次の生薬のエキスを含んでいます。
ブクリョウ、ケイヒ、ソウジュツ、カンゾウ
用法・用量
次の量を、1日2回、食前にお湯または水で服用します。
成人(15歳以上) 1回に1包(1.875g)
15歳未満7歳以上 2/3包
7歳未満4歳以上 1/2包
※4歳未満の小児には服用させないでください。
注意すること
次の場合は、直ちに服用を中止して医師または薬剤師に相談してください。
皮膚にあらわれる症状 発疹・発赤、かゆみ
また、まれに重篤な症状(偽アルドステロン症)が起こることがあるので、次のような症状が出た場合には医師の診療を受けてください。
尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛がするなど。
めまい ふらつき
回転性めまい
耳の奥にある内耳の前庭迷路、そこから脳へとのびる前庭神経、脳内の前庭神経核・前庭小脳、あるいは神経連絡路の障害によって起こるのが、回転性めまいです。
「天井や壁、または自分自身がグルグル回っている感覚」、「上下左右に揺れている感覚」、極端な場合には「自分が立っているのか寝ているのかすらわからないような感覚」といったように表現されるめまいです。
原因疾患としては、異常脳幹・小脳出血または梗塞、脳腫瘍、メニエール病、良性発作性頭位めまい症などが挙げられます。
浮動性めまい
前頭葉の障害、下肢末梢神経障害、睡眠障害・不安・抑うつ気分などによって起こるのが、浮動性めまいです。
「足下がふわふわする感覚」、「雲の上を歩いているような足が地に着かない感覚」、「頭がボーとしてふらつく感覚」といったように表現されるめまいです。
原因疾患としては、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍、メニエール病、前庭神経炎などが挙げられます。
中間型めまい
回転性めまい、浮動性めまいの中間型のめまいです。どちらかに正確に判別できない場合も、こちらに分類されることがあります。
上記の回転性めまいと浮動性めまいの項目の両方の可能性を考慮して、原因疾患を探ります。
眼前暗黒感
3つのめまいと少し性質を異にするのが、眼前暗黒感です。脳全体とりわけ脳幹部を灌流する血流が減少するために生じる脳虚血(脳貧血)です。脳循環不全を引き起こすような頭蓋内外動脈狭窄、低血圧、起立性調節障害、血管迷走神経反射、徐脈性不整脈、大動脈弁狭窄症、貧血などに起因します。
「急に立ち上がったり、長時間同じ姿勢を取った後に生じる眼前暗黒感」、「目の前がスッーと暗くなるあるいは白くなると同時に意識が遠のくような感覚」といったように表現されます。
原因疾患としては、低血圧症、起立性調整障害、心疾患、血管迷走神経反射、脱水、高度の貧血などが挙げられます。
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