めまい 漢方薬 で治す 耳 からくるめまい 脳 からくるめまい

めまい を治す 漢方薬 は何を選べばいいでしょうか?めまい は、いろいろな原因で起こります。立ちくらみ程度の軽いものから視界がグルグルと大きく回転してしまうものまで程度もさまざまです。めまいには耳 からくるめまい 脳 からくるめまいの2種類あります。
突然のめまいは事故につながる場合もあるので、そのままにしておくと危険が伴います。そんなめまいの治療には、漢方も効果的です。
めまいの種類から原因、改善する方法 めまい に効果的な漢方薬までご紹介します。めまい は、耳が原因で起こるめまい 脳が原因で起こるめまいの 2 種類に大別されます。

耳から生じる めまい と 脳 から生じる めまい を 治す
例えば、低血圧気味の人や脳貧血を起こしやすい人は めまい が起きやすいですが、こうした軽いめまいでは病的な原因は少ないと考えられます。
めまい を大きく分けると、耳から生じるめまいと、脳から生じるめまいがあり、さらに特に老人に多いめまいに分けることができます。
「 耳 」 から起こるめまい
良性発作性頭位めまい症というものでほとんどのめまいはこれです。全体の5割以上を占めます。耳が原因で起こるめまいのなかで一番多い病気です。
朝起きたとき、寝返りをしたとき、人に呼ばれて急に振り向いたとき、高い所の物を取ろうとして上を向いたときに、激しいグルグルまわる回転性の めまい が起こります。
頭を特定の位置に動かすとめまいが起こり、じっとしていると数秒~数分間で治まりますが、頭を動かすたびに繰り返します。前庭の耳石器から剥がれた「耳石」と言うカルシウムの小さな粒が三半規管に入りこむことが原因です。
めまいの持続時間は、数秒~数10秒位で短いです。その短いめまいが、頭位を変えることで何回も起こります。何回もわざと頭位を変化させてめまいを起こしていくと、だんだんめまいが軽くなり減衰していくのが特徴です。朝起きたときがひどく、夕方には、だいぶ軽くなります。一日でいえば、朝悪く夕方は調子が良いようです。
耳から生じる めまい では、難聴や耳鳴り、耳がふさがった感じがめまいと同時に並行してあらわれます。
内耳(ないじ)や前庭神経(ぜんていしんけい)などの障害によって起こる メニエール病 などが考えられ、身体の平衡感覚をつかさどる三半規管(さんはんきかん)の機能が乱れるために起こるといわれています。
メニエール病の発作は30分以上続いたり、一度おさまっても繰り返し起きたりします。そして、めまいがおさまっても難聴や耳鳴りが残ってしまう場合もあるので、早めに専門医を受診すると良いでしょう。
耳の病気が原因で起こるめまい
- メニエール病
- 前庭神経炎
- 突発性難聴
「 脳 」 から起こるめまい
脳からのめまいは、耳からくるめまいに比べて、あまり多くはなく、めまい全体の10% 位です。めまいの原因となる脳の障害は、主に小脳や脳幹などの損傷です。
脳が原因で起こる めまい は、難聴や耳鳴り、耳がふさがった感じをともないませんが、脳の障害による特徴的な症状があらわれます。例えば、物が二重に見えたり、顔や手足がしびれる、力が入らない、手がふるえる、激しい頭痛がするなどがあります。脳の異常が原因でめまいが生じている場合は命の危険にかかわりますから、こうした症状のサインに注意しましょう。
高齢者のめまいに関しては、原因が多様とされていて、不明な部分が多いといわれています。めまいを訴える高齢者は、耳鼻科や神経内科を受診しても異常なしと診断されることが多く、それでも症状が改善しないことが多いようです。こちらも、脳の障害が原因なことも考えられますので、気をつけなければなりません。
何にしろめまいが起こったら、その場の安全を確認し、まずはできる限り安静にしましょう。目を閉じて、座ったり横になるなどして、転倒しないようにします。必要に応じて、病院へ行く、救急車を呼ぶことが大切です。
めまい に効く 漢方薬 ( 苓桂朮甘湯 半夏白朮天麻湯 )
1. 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
特徴と適するめまいのタイプ:
苓桂朮甘湯は、主に水滞(体内の余分な水分が滞っている状態)が原因で起こるめまいに適しています。特に、以下のような症状を伴うめまいによく使われます。
- めまいの感覚: ふわふわと浮くようなめまい、立ちくらみ、ふらつき感。回転性めまいよりも非回転性のめまいによく合います。
- 随伴症状:
- 動悸: 胸がドキドキする、ざわざわする。
- 頭重感: 頭が重い、スッキリしない。
- 息切れ、呼吸が浅い。
- 胃内停水: 胃のあたりでチャプチャプと水音がする。
- 尿量減少やむくみ。
- 冷えやすい。
- 体質的な特徴: 比較的体力は中程度からやや虚弱な方。胃腸が弱い傾向があり、神経質な方も含まれます。
改善の仕組み:
この漢方薬は、体内の余分な水分を排出し、水滞を改善することで、めまいや頭重感、動悸などを和らげます。また、気の巡りを良くし、精神的な不安を鎮める効果も期待できます。
2. 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
特徴と適するめまいのタイプ:
半夏白朮天麻湯は、水滞に加えて「痰湿(たんしつ)」と呼ばれるドロドロした病的な水分が原因で起こるめまいに適しています。特に、消化器系の不調(胃腸の弱さ)がめまいと密接に関わっている場合に効果を発揮しやすいです。
- めまいの感覚: グルグル回るような強い回転性めまい、またはフワフワとした浮遊感のあるめまい。頭が重く、視界がかすむ、体がだるいといった感覚を伴うこともあります。
- 随伴症状:
- 頭重感、頭痛。
- 吐き気、嘔吐、食欲不振。
- 胃のむかつき、消化不良。
- 体が重だるい、倦怠感。
- 舌に厚い苔(ぜったい)が付着している。
- 体質的な特徴: 比較的体力は中程度からやや虚弱な方。胃腸が弱く、水分代謝が悪いために、体内に老廃物が溜まりやすい傾向があります。
改善の仕組み:
この漢方薬は、胃腸の働きを整えて消化吸収能力を高め、体内の余分な水分や痰湿を取り除くことで、めまいや吐き気、頭痛などの症状を改善します。気の巡りも良くする作用があります。
漢方薬でめまいを改善するための重要なポイント
めまいの原因は多岐にわたり、漢方薬の選択は非常に専門的な知識を要します。自己判断せず、以下の手順を踏むことを強くおすすめします。
- 必ず医師の診
苓桂朮甘湯 ( りょうけいじゅつかんとう )「気」が頭で滞り、それに伴って「水」も頭の方で滞った状態(水毒)を治す漢方薬です。桂皮で気の滞りを改善し、茯苓・蒼朮で水の滞りを治す生薬構成です。
半夏白朮天麻湯 ( はんげびゃくじゅつてんまとう )
胃腸機能低下によりふらつきやめまいを治す目的で配合されています。更に胃腸機能を改善し、気力や元気を増す人参・黄耆・ 白朮・茯苓が入り、蠕動運動を調節する陳皮・生姜・麦芽が加わり、半夏が胃腸の過剰な水分を処理して胃腸機能を改善させます。水が巡らないため、水の偏在で起こる症状の頭痛、めまい、身体動揺感や尿の出が悪い(尿不利)または頻尿などが現れます。桂皮で気を巡らせながら、茯苓、蒼朮で水の偏在を改善させる方剤と言えます。なので、この漢方薬も浮腫傾向の方のめまいを治す漢方薬です。
- 苓桂朮甘湯 ( りょうけいじゅつかんとう ) めまいや立ちくらみによく用いられる漢方薬です。精神不安などの神経症にも良いです。
- 半夏白朮天麻湯 ( はんげびゃくじゅつてんまとう ) 胃腸が弱く、下肢が冷える人のめまい、頭痛・頭重に使います。