ウコンの作用 【 冠動脈拡張作用 】
ウコンの 冠動脈拡張作用 について
冠動脈拡張作用
ウコンには心臓を中心にこれに栄養を供給している動脈である冠動脈を広げて、心筋に十分な血液を送り込む「冠動脈拡張作用」があります。つまり、ウコンには冠動脈での血流を改善する働きがあり、すでに紹介したとおり、血圧を低下させる作用があることからして、心臓病に有効な生薬という作用があることがわかります。
冠動脈での血流が不十分になると、まず「狭心症」が起こります。ちょっとした運動をしたり、また急いで階段を登ったりしたとき、ストレスが急激に加わるなどの場合、胸が重苦しくなったり、痛くなったりする症状を起こす人が心電図の検査を受けてみると、冠動脈の血流が悪化した状態、の「冠不全」は「心筋虚血」が見られますが、この症状が狭心症と診断されます。
また、安静時の心電図に異常が見られない場合でも、心臓に対して運動の負荷をかけた直後の心電図に心筋虚血の所見が見られることがありますが、このケースは「労作時狭心症」と診断されます。つまり、運動をして心臓が活発に働き始めると、運動量に比例して、冠動脈での血流を大量に必要としますが、冠動脈で動脈硬化が起きたりすると、運動量に必要なだけの血流が補給できなくなります。
労作時狭心症はしばらく安静にしていれば血流が元に戻りますが、運動や労働に関係なく安静時にも起こるのが「安静時狭心症」です。
いずれにしろ、こうした状態が「虚血性心臓病」もしくは「虚血性心疾患」と呼ばれるもので、これまではひとくくりにして狭心症と言われてきました。そしてまた、冠動脈の硬化がさらに進行して、心臓部に流れている動脈の一部が閉塞すると「心筋梗塞」という重い症状を招きます。
従来、わが国では、ウコンはおもに肝臓や胃腸の疾患に有効な生薬と考えられてきましたが、台湾の中国伝統医学の専門医に話を聞くと、中国でのウコンは心臓病に有効な生薬として使われてきたということです。ウコンには血圧降下作用とともに、冠動脈の血流を改善する作用も証明されているので、ウコンを服用していけば、冠動脈の硬化を改善させることにもなります。