桂枝加黄耆湯 ( けいしかおうぎとう ) 虚弱体質で肌のしまりが悪く、ジメジメした汗や寝汗をよくかく
漢方薬 桂枝加黄耆湯 ( けいしかおうぎとう ) に関する情報です。桂枝加黄耆湯 は文字どおり桂枝湯(けいしとう)に黄耆(おうぎ)を加えたものです。風邪、寒冷蕁麻疹、皮膚掻痒症、体が衰えている人の寝汗、多汗症、あせも、皮膚疾患などに用います。
桂枝加黄耆湯 は『金匱要略』の水気病篇に出ている処方で、黄汗の病とその類似病に用いられる
- 黄汗の病とは、よくわかっていないが、腎不全や黄疸のような病とみる説もある。症状としては両膝が湿気のために冷え、また腰から上に汗が出て、腰が弛痛(だるく痛み)し、皮中に何かいるような感じ(蟻走感)で、からだが重く、疼き、煩躁し、小便の出が悪くなるもの。
- また、黄汗に似た病には、歴節(関節腫痛)、夜間の盗汗(労気)、皮膚甲錯(肌荒れ)、悪瘡(できもの)、身瞤(シンジュン:筋肉がピクピク動く)などがある。
桂枝湯は、高齢者や、体力がなかったり、胃腸が弱かったり、日頃から疲れやすいといった「虚証」タイプの人の初期の風邪に用いられ、ベースとなる薬です。黄耆は皮膚の栄養を高め、汗を調節するもので、汗かきや寝汗が多い場合になくてはならない生薬です。
高齢者や、日頃から疲れやすく風邪をひきやすいといった虚弱体質で、体力・気力は衰えているけれど、冷え症ではない人に向いています。
桂枝加黄耆湯には、次の6つの生薬のエキスが含まれています。
桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、大棗(タイソウ)、生姜(ショウキョウ)、甘草(カンゾウ)、黄耆(オウギ)
肌の弱い人は、夏に汗をかくとあせもができやすく、夜中の睡眠中にもよく汗をかくなど、肌に湿疹や炎症を引き起こしやすくなります。
小太郎漢方の桂枝加黄耆湯 エキス細粒G「コタロー」は、体に化膿性あるいは湿性の湿疹ができ、治ったと思ったらまたできるというような人に適した、皮膚病の漢方薬です。このような状態を繰り返す人の体質を改善していきます。
桂皮と甘草の組み合わせはのぼせにも効果的です。
効能・効果
体力虚弱なものの次の諸症:湿疹・皮膚炎、あせも、寝汗
用法・用量
次の量を、1日3回、食前または食間に服用します。食間とは、食後2~3時間を指します。
大人(15歳以上) 1包または1.5g
15歳未満7歳以上 3分の2包または1.0g
7歳未満4歳以上 2分の1包または0.75g
4歳未満2歳以上 3分の1包または0.5g
2歳未満 4分の1包または0.37g
※ 小児に服用させる場合には、保護者の指導・監督のもとに服用させましょう。
使用上の注意
してはいけないこと
次の人は服用しないでください。 生後3 ヵ月未満の乳児
相談すること
1.次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
1)医師の治療を受けている人
2)妊婦又は妊娠していると思われる人
3)体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)
4)胃腸の弱い人
5)高齢者
6)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人
7)次の診断を受けた人 高血圧、心臓病、腎臓病、甲状腺機能障害
2.1 ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
3.長期連用する場合には、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
〓保管及び取扱い上の注意〓
1)直射日光の当たらない、湿気の少ない涼しい所に保管してください。
2)小児の手の届かない所に保管してください。
3)本剤は天然物を成分としていますので、製品により若干色調が異なることがありますが、効果には変わりありません。
4)保存状態が悪いと、場合によっては虫、カビ等がつくことが考えられますので、上記の注意を必ず守ってください。