しみ そばかす 漢方薬 で改善 症状を軽減改善する

しみ そばかす 漢方薬 で改善 症状を軽減改善するにはどんな漢方薬を選ぶのがいいのでしょうか。しみは、皮膚内で生成される「メラニン」という色素が色素沈着を起こしたものをいいます。紫外線によるダメージの蓄積や加齢などがおもな原因ですが、ニキビの跡が原因となることもあります。シミの中でも一般的に知られているのは、ホルモンのバランスが乱れることによって発生する肝斑(かんぱん)や、老化現象のひとつである老人性色素斑などです。
しみ そばかす 漢方薬 で改善
シミやそばかすの改善に用いられる代表的な漢方薬には、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)があります。これらの漢方は、シミを直接取り除くのではなく、体質のバランスを整えることで、シミやそばかすの根本的な改善や予防を目指すものです。
シミが加齢と共に多くできるようになるのに対し、ソバカスは小学校低学年くらいからできはじめ、思春期になると目立つようになりますが、シミとは逆に加齢とともに薄くなることもあります。シミよりも小さな斑点が、鼻のまわりや頬に出やすいのが特徴です。顔のほか、腕や背中などにも現れます。また、ソバカスは遺伝性のものが多く、紫外線を浴びることで濃くなる性質があります。
シミとソバカスの引き金となるのは、どちらもメラニン色素です。かゆみなどの症状はありませんが、体の調子によってシミや斑点の濃淡が変化することがあります。紫外線のほか、過労や睡眠不足、精神的ストレスなどによって濃くなるので、注意が必要です。
紫外線と肌への刺激はできるだけ避ける
ソバカスをそれ以上濃くしないためのケアをすることは、シミを防ぐためのケアにも繋がります。そして、シミを消したりソバカスを薄くするためには、毎日のお手入れが重要なのです。自分でできるケアとして、まず、紫外線対策をしっかり行い、必要以上に紫外線を浴びないようにすることが大切です。
シミのもととなるメラニンは、本来は刺激から肌を守るためにつくり出される物質です。過剰にメラニンを生成しないために、肌への刺激はできるだけ避けましょう。洗顔などの時には力を入れ過ぎず、優しく洗うのがポイントです。
漢方薬の考え方とシミ・そばかす
■ 漢方の基本概念
漢方では、シミやそばかすを単なる肌トラブルとして捉えるのではなく、体内バランスの乱れが根本原因と考えます。
- 気(き):生命活動のエネルギー源
- 血(けつ):栄養を運ぶ血液とその成分
- 水(すい):血液以外の体液・水分代謝
とくに、「血の滞り(瘀血:おけつ)」や「血の不足(血虚:けっきょ)」がシミの主因とされます。
■ 改善のメカニズム
これらのバランスを整えることで、肌のターンオーバーを促進し、メラニンの排出を助けるとともに、肌の健康維持が期待されます。
各漢方薬の活用方法
1. 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
● 主な作用
- 瘀血の改善:血の巡りを良くし、メラニンの排出を促進。
- 肌質改善:肌のターンオーバーを助け、ハリや艶を向上。
● 適した症状・体質
- 比較的体力がある
- のぼせや顔の赤みがある
- 肩こり、頭重、めまい
- 月経不順や生理痛がひどい
- 冷えのぼせ(手足の冷え + のぼせ)
- 肌の色艶が悪い
● 活用例
- 紫外線によるシミ(メラニンが肌に停滞)
- 赤ら顔やニキビのあるシミ
- 月経異常に伴うシミ
- 【※補足】桂枝茯苓丸加薏苡仁(+ハトムギ)は美肌作用が強化され、肌荒れにも有効。
2. 加味逍遙散(かみしょうようさん)
● 主な作用
- 気の巡り改善:ストレスによる自律神経の乱れやホルモンのバランスを整え、肌の代謝を正常化。
- 精神安定作用:不安感やイライラの緩和にも寄与。
● 適した症状・体質
- 疲れやすくイライラしやすい
- のぼせ、肩こり、冷え性
- 便秘がち
- ストレスや更年期症状が強い
● 活用例
- ストレスによるシミ
- 更年期障害に伴う肌トラブル
- イライラや不眠を伴うシミ
3. 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
● 主な作用
- 血虚の改善:栄養不足や貧血傾向を補う
- 水滞の解消:むくみや冷えを取り除く
● 適した症状・体質
- 体力がなく、冷え性・貧血傾向
- 疲れやすく、下腹部痛・肩こり・頭重・めまい・耳鳴りなどの不定愁訴あり
- 生理不順・月経困難
- 産後や流産後の不調
● 活用例
- 貧血や冷えが原因のシミ
- むくみや代謝の悪さからくる肌のくすみ
まとめ
食事ではビタミンを積極的に摂る
ビタミンC は、メラニンの定着を防ぐ効果が期待できます。また、ビタミンEには新陳代謝を活発にして、肌のターンオーバーを促進する作用があります。さらに、ビタミンAには活性酸素を除去し、肌の老化を防ぐ効果があります。このように、ビタミン類は、シミやソバカスだけでなく美肌を維持するために欠かせない栄養素なのです。
ビタミンC を多く含む食品 | ビタミン Q & A
しみ そばかす 漢方薬 で改善
しみの治療には、漢方薬が効果的な場合があります。漢方薬は、自然由来の植物成分を組み合わせて作られた薬剤で、体質や症状に合わせた処方が行われます。
漢方では、皮膚に血液と栄養を補う補血薬や、末梢までじゅうぶんに血液を流す活血薬を用いますが、原因がストレスにある場合には、気の巡りを良くする薬も必要です。また、昔から、はとむぎエキスの薏苡仁( ヨクイニン ) が肌をきれいにするといわれ、これらに加えて用いると良いです。
薏苡仁は、中国の伝統的な漢方薬や食材として古くから使用されています。薏苡仁には、以下のような効果があるとされています。
- 利尿作用:薏苡仁には利尿作用があり、体内の余分な水分を排出するのに役立ちます。そのため、むくみや水分過剰症の緩和に効果があるとされています。
- 消化促進作用:薏苡仁には消化促進作用があるとされており、食欲不振や胃腸の調子が悪いときにも効果があります。
- 血糖値の調節:薏苡仁には、食物繊維や多糖類などが含まれており、血糖値の上昇を抑える効果があるとされています。そのため、糖尿病の予防や改善にも効果が期待できます。
- 美肌効果:薏苡仁には、皮膚の新陳代謝を促進する効果があるとされています。また、肝機能を改善することで、美肌効果があるとも言われています。
- 桂枝茯苓丸 ( けいしぶくりょうがん ) 比較的体力のある人の冷えやのぼせ、婦人科疾患に用いられる薬です。薏苡仁(よくいにん)の併用で、肌荒れ、シミ・ソバカスに有効です。
- 加味逍遙散 ( かみしょうようさん ) 普段から疲れやすく、肩がこる、生理のときや更年期に精神不安や不眠などの症状が激しくあらわれる人のシミ・ソバカスに有効です。
- 当帰芍薬散 ( とうきしゃくやくさん ) 体力がなく、貧血や冷え症の人のシミ・ソバカスに有効です。