システムチェックによるメンテナンス

2013年5月4日

システムの状態をしっかり確認し、問題があれば適切に対処する

「システム」では、OSやハードウェアの状態を確認することができる。パソコンの性能を調べたり、不調の原因を探したりする場合には、まずこの設定を確認する。この他にもパソコン不調時にシステムの設定を巻き戻す「システムの復元」横能、パソコンのリモート操作に関する設定、パソコンの性能をテストする「Windows エクスペリエンスインデックス」機能が「システム」に含まれる。また、設定画面には基本情報が表示されるメイン画面と、詳細な情報が表示される「システムのプロパティ」画面がある。「システムのプロパティ」画面には「コンピューター名」「ハードウエア」「詳細設定」「システムの保護」「リモート」の5 つの設定があり上部のタブで切り替えることができる。

ライセンス認証
「Windows8」の使用に必要となるライセンスの確認と、新規ライセンスの認証が行える。

設定の変更
ネットワークに接続する場合に必要となる基本的な情報の確認と設定が行える
ハードウェア
デバイスの設定画面。デバイスの追加や削除、ハードウエアの状態の確認ができる。
システムの詳細設定
視覚効果、仮想メモリの設定や、システムの起動と回復に関する設定が行える。
システムの保護
システムを以前の状態に戻す「システムの復元」機能の設定が行える
リモートの設定
別のパソコンからのリモート操作を許可するかどうかの設定が行える明

Windows Update

「Windows 8」の不具合の修正や、機能の向上を日的とした更新プログラムのダウンロードとインストールを行うための機能。セキュリティ関連の更新をしないままにインターネットを利用するのは危険なので、パソコンを安全に利用するためには絶対に欠かせない機能となる。
操作のはとんどは自動化されているので、基本的には「更新プログラムの確認」を行って更新プログラムがあれば、「インストール」ボタンを押すだけで大丈夫だ。なかにはインストール後にパソコンの再起動が必要な更新もあるが、その場合は保存の必要のあるファイルなどを保存した後で「今すぐ再起動」のボタンを押す。「推奨」と表示されているものは確実にインストールする。

設定の変更
重要な更新プログラムと推奨される更新プログラムのダウンロード、インストールに関する設定
プログラムの選択
更新可能なプログラムが一覧で表示される。「重要」なものはすべて更新するのが基本
Updateの実行
更新プログラムの確認を行い、利用できる更新プログラムがあればアップデートを実行する
更新履歴の表示
更新の屈磨が表示される。「状態」の欄が「成功しました」になっているか確認しよう

パフォーマンスの情報とツール

「Windowsエクスペリエンスインデックス」でシステムのパフォーマンスをチェックし、自分のパソコンに合った設定にすることができる。ハードウェアの変更などを行った際には「評価の再実行」で、パフォーマンス向上の度合いが一目で確認できる。パフォーマンスが十分に発揮されていない部分については「高度なツール」で設定の最適化を行う。この項目で「パフォーマンスの問題」という欄が表示される場合は、アドバイスに従って問題点を解消する。
また、ハードディスクなどの空き容量が不足している場合は、「ディスククリーンアップ」で若干の空き容量を確保できる。ちなみに「Windowsエクスペリエンスインデックス」の評価が著しく低い場合は、ハードウェアの強化も視野にいれる。

高度なツール
パソコンのパフォーマンスが確認できる。問題角写消のためのヘルプも表示される
ディスククリーンアップ
不要な一時ファイルやログファイルを削除して、ディスクの空き容量を増やすことができる
再評価を実行
システム全体の性能を評価する「Windowsエクスペリエンスインデックス」を再実行できる

インデックスのオプション

インデックスとは、ファイルやフォルダーを検索するときにパソコンが用いる索引ファイルのこと。
ファイルやフォルダーの用途や種矧こよってさまざまなインデックスが作成される。このインデックスがあるのとないのでは検索効率が異なるので、「Windows 8」が標準で対応していないファイルを頻繁に扱うような場合は、その拡張子がインデックスの対象となるように設定を変更するとよい。もちろん一般的な用途であれば、初期設定のままで問題ない。特に大量のファイルを管理するような場合は、インデックスが作成されるフォルダーを変更したり、インデックス化の対象となるファイルの種類を変更したりすることで検索効率の向上が見込めるが、不必要にインデックスを作りすぎると逆に検索効率が落ちる結果にもなりかねない。使用頻度の高いもの以外は追加しないようにしよう。

インデックスのオプション
インデックスを作成するフォルダーは「変更」から、対象となるファイルの種類は「詳細設定」から変更できる
フォルダ単位で指定
インデックスが作成される場所を変更する場合はチェックボックスにチェックを入れて「OK」ボタンをクリック
拡張子単位で設定
ファイルの種類ごとにインデックスの設定を行える。一覧にない拡張子を追加することも可能

デバイスマネージャー

デバイスとは、パソコンに内蔵されているハードウエアや外部接続されているハードウェアのことで、「デバイスマネージャー」によって一括して管理されている。パソコンがデバイスを正しく認識できないと、パフォーマンスの低下や動作不良が生じるが、「デバイスマネージャー」では問題のあるデバイスには「!」や「?」マークが表示される。まずはこれを確認し、マークが見つかれば問題を解消する。
ドライバーを入れ直すだけで解決できることも多いので、問題が発見されたデバイスのドライバーを最新のものに更新する。それでも解決しない場合は、競合するデバイのドライバーデバイスの中に、以前追加して現在は使用していないもののドライバーがあれば削除するといった程度にとどめたい。それ以上の操作は、初心者には多少のリスクが伴うので注意したい。

位置情報の設定

位置情報は「Windows 8」に標準で搭載されている天気予報、地図などの機能や、さまざまなメーカーから出されているアプリで利用される。
「位置情報の設定」では、これらの機能やアプリに位置情報を提供するかどうかの設定をすることができる。「Windows位置情報プラットフォームを有効にする」の設定を無効にすると、あらゆる機能やアプリで位置情報が利用できなくなるので、必要に応じて利用したい場合はこの設定は有効にしておき、機能やアプリの利用時に表示される確認画面で有効/無効の設定を行う。「M icrosoft位置情報サービスの品質向上に協力する」という項目もあるが、これはWindowsの開発元であるマイクロソフトが製品開発のための行っている情報収集なので、無効にしても間魔はない。ちなみに、位置情報の取得に際して、パソコン内の個人情報を検索されるようなことはない。

FLASHを利用する際の設定

「Windows 8」に搭載されているIE 10 がF la s h P la ye r に標準対応したことにより、この項目が標準で表示されるようになった。
この項目では、Flash コンテンツを利用したWebサイトに対して、ローカル記憶領域へのデータ保存、カメラやマイクの使用、他のコンピューターヘの接続といった機能の使用を許可するかどうかを設定できる。
特にローカル記憶領域にキャッシュなどを保存するWeb サイトに対しては、「高度な設定」でローカル記憶領域の使用許可を個別に設定しておくといい。

カメラとマイク
Web サイトの閲実時にカメラやマイクを使用を許可するかどうかを設定できる
再生の設定
他のユーザーとの帯域幅の共有やチャットを行うなど、外部のコンピューターと接続する機能の設定変更が可能
高度な設定
Flash Playerのコンテンツで使用されたデータの削除や、自動アップデートの設定が行える/dd>

ローカル記憶領域設定
ローカル記憶領域を使用するサイトに対して、個別に許可をするかどうかの設定項目が並ぷ

記憶域

「Windows 8」から搭載された新機能で、複数台のディスクを単一の仮想ドライブとして扱うことができる。例えば、2TB のハードディスクが2 台あった場合、従来のような2TB のドライブが2 つという形での運用ではなく、4TB のドライブが1 つという形での運用が可能となる。接続するディスクは、容量、接続方法、転送速度などは問わない。
また、この仮想的なドライブには、実際にディスクが備える以上の容量を割り当てることもできる。もちろん実際のディスク容量以上のデータを記録することはできないのだが、その時点で実際のディスク容量が不足していても、将来的なシステムの運用を見越して、ドライブのサイズを設定しておけるのは非常に便利。
また、この仮想ドライブには、同じデータを異なるディスクに対して記韓するミラーリングの設定をすることも可能。

ファイル履歴

ライブラリ、デスクトップ、連絡先、お気に入りなどのファイルのコピーを外付けハードディスクやUSBメモリ、ネットワーク上のドライブなどに履歴として保存する機能。ファイルの破損や消失などのトラブルが生じた場合には、「個人用ファイルの復元」から復旧可能だ。ホームグループのメンバーヘの公開にも対応する。

「Windows 7」のファイル回復

「Windows 7」では「バックアップと復元」という名称で呼ばれていたバックアップ機能。評価版では「Windows 7 のファイルの回復」となっているが、製品版では名称に修正が入る可能性がある。
システム構成のバックアップを外部のドライブやDVDメディアなどに作成し、システムのエラーやドライブの故障などが生じた場合にはこのバックアップから復元することができる。システムをまるごとコピーする場合は「システムイメージの作成」を、重大なエラーからWindows回復させるためのシステム回復ツールを用意する場合は「システム修復ディスクの作成」を選択する。両方実行しておけば、システムの安全性はより高まる。バックアップ機能には、ユーザーデータのバックアップを作成する「ファイル履歴」があるが、この機能も「Windows 7 のファイルの回復」からアクセス可能。ハードウェアの故障以外のあらゆるトラブルに対して有効な解決策となるので、システムがベストの状態のときのバックアップデータを残しておくとより安全。

ファイルのバックアップまたは復元
この設定のメイン画面。Windowssバックアップの実行とファイルの復元をすることができる
システムイメージの作成
Windowsのシステムを他のハードディスクやDVD メディアなどにバックアップする
システ修復ディスクの作成
システムに重大なエラーが生じた場合に回復させるためのディスクを作成する横能

アクションセンター

セキュリティやメンテナンスに関する変更が行われた場合や、システムなどに問題が検出された場合には画面右下の「アクションセンター」で通知がなされる。コントロールパネルの「アクションセンター」では、このメッセージを確認し、問題が検出された箇所の修正を行うことができる。
また、メッセージを表示させる必要がないものがあれば、「アクションセンターの設定を変更」画面でチェックボックスのチェックを外せばオフにできる。

Windows To Go

「Windows 8」をUSBメモリやUSB接続のハードディスクなどにインストールする機能。USB からのブートが可能であれば、どのパソコンからでも「Windows 8」を起動できるので、持ち運びが可能なOS として運用することができる。この機能を用いて「Windows 8 を起動した場合は、そのパソコンに内蔵されているハードディスクなどへのアクセスが基本的にはできないようになっているが、これはセキュリティ上の問題があるため。

回復

「回復」では、起動できない状態に陥ったパソコンをリフレッシュしたり初期状態に戻したりするための「回復ドライブ」の作成機能と、不調となったシステムを正常に動作していた時点の状態に巻き戻すための「システムの復元」機能が利用できる。
「回復ドライブ」の作成には256MB以上のデータを格納できるUSBメモリなどのドライブが必要で、作成時にはドライブ上のすべてのデータが削除される。「システムの復元」の場合は、利用するためには、あらかじめ正常動作時のシステム構成のバックアップを取っておく必要がある。このバックアップのことを「復元ポイント」と呼ぷ。また、「システムの復元」では、巻き戻されるのはシステムの構成だけなので、復元ポイントの作成以降に保存した音楽や動画などのファイルが消えることはない。
復元の実行後に取り消すこともできるので、システムに変更を加えた後での不調に際してはまず最初に試すべき解決法となる。ただし、システムに導入したドライバーなどは消えてしまうので、インストールしなければならない。

Windows 8

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