椎間板ヘルニア 漢方薬 で改善 症状を軽減改善する

2025/07/03

椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニア 漢方薬 で改善 症状を軽減改善するにはどんな漢方薬を選ぶのがいいのでしょうか。私たちの背骨の腰の部分には椎骨という骨があり、この椎骨と椎骨の間には椎間板(ついかんばん)があって、重力の負担をやわらげるクッションの役割をしています。

椎間板ヘルニア 漢方薬 で改善

椎間板の内部には髄核(ずいかく)というゼラチン状の組織があり、そのまわりを線維輪(せんいりん)という組織がぐるっと囲っているのですが、髄核の一部が線維輪を突き破って飛び出し、後方にある神経を圧迫して痛みやしびれを起こすのが椎間板ヘルニアです。ヘルニアというのは、私たちの体の組織の一部が、本来あるべきところから飛び出してしまった状態をいいます。

椎間板ヘルニアの症状は腰痛だけでなく、お尻や脚にしびれが起きたりします。そして、急性時の腰痛のときにはまずは安静にすることが必要です。

椎間板ヘルニア 原因

原因としては、加齢や重いものを持ったときの負荷などが考えられます。椎間板が加齢などによって変性し、断裂して起こります。悪い姿勢での動作や作業、喫煙などでもヘルニアが起こりやすくなるといわれています。

椎間板ヘルニア 治療 保存療法と手術の2つ

椎間板ヘルニアの治療として、保存療法と手術があります。保存療法では、鎮痛剤などを使って痛みを抑えたり、激しい痛みを抑えるための神経ブロック注射で痛みをやわらげたり、コルセットで固定したりします。

保存療法をおこないながら様子をみますが、6ヶ月くらいの間に痛みやしびれが治まる人もいます。保存療法で痛みがとれない場合や日常生活に支障がある場合などには、医師が手術を勧めることもあります。

日常生活で気をつけることは、腰への負荷が大きい中腰の姿勢での動作、長時間同じ姿勢を続けること、床から物を持ち上げるときは膝をついたり自分の近くへ引き寄せてから持つようにすることなどです。また、腹筋や背筋を鍛えることが予防となるので大切です。

椎間板ヘルニア 症状

椎間板ヘルニア は、脊椎の椎間板(脊椎骨の間にあるクッション状の軟骨組織)が破れ、その内部のゼリー状の核が圧迫されることによって起こる病気です。以下は、椎間板ヘルニアによる代表的な症状です。

  • 腰や首の痛み:椎間板ヘルニアは、腰や首の痛みを引き起こすことがあります。この痛みは、しばしば局所的で、痛みのレベルや感じ方は個人差があります。
  • 放散痛:椎間板ヘルニアは、神経を圧迫することがあります。その結果、腰や足、腕、手の放散痛が生じることがあります。この痛みはしばしば、腰や首の痛みよりも強い場合があります。
  • 痺れやしびれ:神経の圧迫により、痺れやしびれが生じることがあります。この痺れやしびれは、放散痛と一緒に現れることが多く、痛みがある場所よりも遠くに感じることがあります。
  • 筋力低下:神経の圧迫が重度の場合、筋肉の衰えや筋力低下が生じることがあります。この症状は、腰や脚の筋肉、または腕や手の筋肉に影響を及ぼすことがあります。
  • 腰や首の可動域の制限:椎間板ヘルニアによって、脊椎の可動域が制限されることがあります。腰痛の場合、身体を前後に曲げたり、左右に曲げたりすることが困難になることがあります。

【重要事項】
椎間板ヘルニアの治療において、漢方薬は症状の緩和や体質改善を目的として使用されることがありますが、根本的なヘルニアを「治す」ものではありません。 炎症を抑えたり、血行を改善したり、痛みを和らげたり、神経の修復を助けたりすることで、症状の改善を図ります。必ず医師の診断を受け、西洋医学的な治療と併用したり、医師の指導のもとで服用することが重要です。


漢方薬 椎間板ヘルニア の症状を改善する

1. 葛根湯(かっこんとう)

  • 効能・効果(一般論):
    風邪の初期、肩こり、頭痛、筋肉痛などに使われる代表的な漢方薬。体を温めて発汗を促し、血行を改善することで、凝りや痛みを和らげる作用がある。
  • 椎間板ヘルニアへの応用:
    • 急性期の痛みや炎症:
      ヘルニアによる急性の神経痛や筋肉の炎症、強い凝りに対して、血行促進と鎮痛効果を期待して使われることがある。寒さで悪化する痛みや、首・肩のヘルニアに伴う症状に用いられる場合がある。
    • 筋肉の緊張緩和:
      ヘルニアによる筋肉の緊張や痙攣を和らげる目的で用いられることもある。
  • 注意点:
    体が冷えている、発汗がないタイプの症状に有効なことが多い。体力がある人向けで、胃腸が弱い人や汗をかきやすい人には合わない場合がある。

2. 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

  • 効能・効果(一般論):
    血行を改善する「駆瘀血剤」の一つ。女性の生理不順、更年期障害、冷えのぼせ、しもやけ、にきびなど、血行不良による症状に広く使われる。
  • 椎間板ヘルニアへの応用:
    • 慢性的な痛みやしびれ:
      ヘルニアによる慢性的な神経痛やしびれ、特に血行不良が関与する場合に用いられることがある。
    • 冷えを伴う症状:
      患部の冷えや、全身の冷えを伴う症状に対して、血行促進と温める効果を期待して使われる。
    • 体質改善:
      冷え性や月経トラブルなど、瘀血体質を改善する目的で長期的に使われることもある。
  • 注意点:
    比較的体力がある人向け。胃腸が弱い人や、体力が極端に低下している人には合わないことがある。

3. 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

  • 効能・効果(一般論):
    血を補う生薬と、体を温める生薬が配合された処方。特に冷えが強い場合に用いられ、手足の冷え、しもやけ、下腹部の冷えに効果的とされる。
  • 椎間板ヘルニアへの応用:
    • 極度の冷えを伴う痛み・しびれ:
      強い冷えによって悪化する痛みやしびれに対し、体を温めて血行を改善し、症状を緩和する目的で使われる。
    • 神経痛の緩和:
      神経の血行不良による痛みやしびれを、温める作用で改善する。
    • 体力低下と冷え:
      体力が低下していて、冷えが強い人のヘルニア症状に使われることがある。
  • 注意点:
    非常に体を温める作用が強いため、発熱時や炎症が強い急性期には不向き。胃腸が弱い人は事前に医師や薬剤師に相談が必要。

漢方薬を選ぶ際のポイント(体質・証)

漢方薬は、単に病名だけでなく、体質や体力、症状の現れ方(証)に合わせて選ぶことが大切である。

  • 葛根湯:
    体力があり、筋肉のこわばりや発汗を伴わない初期症状、寒さによる痛みがある場合に適する。
  • 桂枝茯苓丸:
    体力があり、慢性的な痛みやしびれ、血行不良(瘀血)がみられる場合に適する。
  • 当帰四逆加呉茱萸生姜湯:
    体力が中等度以下で、冷えが強く、冷えによって痛みやしびれが悪化する場合に適する。

繰り返しになるが、椎間板ヘルニアの治療は専門医の診断が必須であり、漢方薬を使用する際は必ず漢方に詳しい医師や薬剤師に相談し、自分に合った処方を選ぶことが重要である。自己判断による服用は避けるべきである。

  • 葛根湯 ( かっこんとう ) 葛根湯は、中国の漢方薬の一種で、風邪や胃腸の不調などに効果があります。椎間板ヘルニアに対して葛根湯が直接的な治療効果があるとは言えませんが、葛根湯には痛みや炎症を和らげる作用があるとされています。また、椎間板ヘルニアの症状を緩和する目的で、葛根湯が処方されることもあります。わりと体が丈夫な人に向いています。背中や腰の疼痛、こわばりがあるときに用います。
  • 八味地黄丸 ( はちみじおうがん ) 八味地黄丸は、漢方薬の一種で、腎虚や肝腎不足によるめまい、耳鳴り、腰痛、膝痛などの症状に効果があります。椎間板ヘルニアに対しても、八味地黄丸が効果的であるとされている場合がありますが、効果は個人差があります。胃腸が丈夫な慢性化した腰痛持ちの人で、夜間の頻尿、痛みやしびれがある場合に用います。
  • 桂枝茯苓丸 ( けいしぶくりょうがん ) 桂枝茯苓丸は、漢方薬の一種で、風邪や湿気による体調不良や、痛み、腹痛、下痢などの症状に効果があるとされています。椎間板ヘルニアに対しては、痛みや炎症を和らげる作用があります。また、免疫力を高める効果もあるとされています。女性に適した漢方薬で、下腹部に膨満感や圧痛があるときの腰痛に用います。
  • 当帰四逆加呉茱萸生姜湯 ( とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう ) 当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、漢方薬の一種で、寒気や痛み、下痢などの症状に効果があります。椎間板ヘルニアに対しては、痛みを和らげる作用があります。冷え症の人で、足腰が冷えると痛みが出てくるような腰痛や坐骨神経痛に用います。

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