妊娠中 漢方薬 は飲んでもいい ?出産後 不快な症状 にも

2022/03/16

妊娠中 漢方薬 は飲んでもいい ?出産後 不快な症状 にっも 漢方薬が役立ちます。妊娠中 出産後 に服用する漢方薬の紹介です。

妊娠中は、慎重に服用しなければならない漢方薬もありますが、漢方薬が胎児に悪影響を及ぼしたという報告は、現在のところありません。 ただし、妊娠中の薬の服用にあたっては、安全性に、より一層配慮することが必要です。 服用を継続すべきかどうかは、おかかりの医師又は薬剤師にご相談下さい。

水でといた小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)でつらいつわりも解消

妊娠中 漢方薬
妊娠中 漢方薬

妊娠・出産は女性にとって非常に嬉しくもあり、不安でもある時期です。新しい命を授かるために不快な症状を経験することもあります。

つわり 漢方薬  小半夏加茯苓湯 ( しょうはんげかぶくりょうとう )

つわり(妊娠悪祖)は個人差があり、全く自覚のない人から出産直後まで続く人に様々です。
一般的に言われているつわりは妊娠6~10週ぐらいの時期にみられます。

つわりによく効く漢方薬というと 小半夏加茯苓湯 ( しょうはんげかぶくりょうとう )です。つわりによく用いられる薬で、食欲がなくて胃に水分がたまっている感じがするときなどに効果を発揮します。つわり以外でも、嘔吐するようなときにも用いられます。
冷たい水かお茶などで、スプーンなどで少しずつ飲むとよく効きます。通常、漢方薬はより吸収力を高めるために、白湯で服用しますが、つわりのように吐き気があるときは、冷水を使用するのもいいでしょう。

この処方でほとんどのつわりは改善されますが、吐き気が長期続いていて、体力が落ちている場合には、半夏厚朴湯 ( はんげこうぼくとう ) を用いる場合もあります。

半夏厚朴湯 ( はんげこうぼくとう )は5種類の生薬からなり、つわりだけでなく、不安神経症、神経性胃炎に対しても用いられます。 特に、のどが塞がる感じ(ヒステリー球)に有用であることが知られています。 当院では、気分の落ち込みや、不安感など精神症状がみられる妊娠悪阻の方に用いられます。

妊娠中毒症 五苓散 ( ごれいさん )と 当帰芍薬散 ( とうきしゃくやくさん ) を用いる

妊娠中毒症などの症状、むくみやタンパク尿、高血圧といった症状には 当帰芍薬散 ( とうきしゃくやくさん )五苓散 ( ごれいさん ) 柴苓湯 ( さいれいとう )といった利尿作用のある漢方薬が効果的です。

また、妊娠時の高血圧にも注意しなければなりません。西洋医学的には「妊娠高血圧症候群」といいます。昔は「妊娠中毒」と呼ばれていました。

妊娠中毒は、妊娠時の「高血圧・タンパク尿・浮腫」の症状です。時々妊娠をして浮腫を起こす方はいますが、浮腫だけなら産後に自然に治るので安心してくださいね。問題は「高血圧の併発」です。高血圧は胎児への影響が強いです。お母さんと胎児は胎盤を通じ血管で繋がっていますから、圧力が高いと胎児も大変です。

妊娠中、産婦人科での定期検診で必ず血圧を測っていると思います。妊娠時高血圧症候群は、血圧だけでなく、尿タンパクも併せて検討します。血圧がちょっと高いだけなら焦る必要はありません。血圧だけで収縮時160mmHg以上もしくは拡張時 110 mmHg を超えてくる場合は治療が必要です。

妊娠中毒症の場合、進行すると頭痛、手足のしびれ、呼吸困難など重症化する場合もあるので慎重に対処します。
当帰芍薬散 ( とうきしゃくやくさん ) は腎臓の働きを活発にし、むくみ、タンパク尿を解消します。もちろん高血圧にも効果があります。
むくみがひどく、のどが渇く、尿の出がよくない場合には、五苓散 ( ごれいさん ) を使用します。

流産や早産を予防

流産してしまう人は全体の15%ほどで、意外にも多くの女性が経験しています。流産の予防に使われるのが 当帰芍薬散 ( とうきしゃくやくさん )  で、早産の予防にも効果を発揮します。

この処方は、切迫流産(子宮出血や下腹痛など流産になる前の症状、適切な処置により妊娠の継続が可能)にも効果があります。
また、妊娠中の痔にも高い効果を発揮します。
流産が常習化してしまっている人には 柴朴湯 ( さいぼくとう ) が効果的です。
また、妊娠中は、腹痛や腰痛などの症状を訴える人も多く、不正出血の症状もみられます。腹痛や腰痛には、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や 芍薬甘草湯 ( しゃくやくかんぞうとう ) で対処します。

痛みの原因は子宮の筋肉の収縮によるものですが、生薬の芍薬には筋肉の緊張をゆるめる作用があり、大変に効果があります。
不正出血には 当帰芍薬散 ( とうきしゃくやくさん ) と止血作用のある芎帰膠艾湯 ( きゅうききょうがいとう ) を使用します。

妊娠中は、普段ならなんてことない体調不良も、体力が落ちていることから回復に時間がかかるケースもあります。

何より胎児への薬の影響を考えたら、やはり漢方で対処するのがベストかと思います。また、妊娠中に風邪をひいてしまった際には、同様に西洋薬を使用せず漢方薬を使用します。軽症の風邪の場合には症状に合わせて次の薬を処方します。

また妊婦さんのせき止めに高い効果がある 麦門冬湯 ( ばくもんどうとう ) も適宜使用します。

妊婦さんの不安定な精神を安定させる 甘麦大棗湯 ( かんばくだいそうとう )

妊娠中は精神的にも不安になりやすく、イライラして神経症を起こす人がたくさんいます。極端な場合には、強迫神経症になって精神を制御できずに運ばれてしまう人もいます。こういった場合には昔からヒステリーに効果のある 甘麦大棗湯 ( かんばくだいそうとう ) を使用します。

 

女性特有の症状

女性特有の症状

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